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2024/06/13最終更新⽇時
2024/06/13プレハブ解体費用と手順!業者依頼と自分で解体の違い
- 不動産の知識


プレハブを解体しなければならないけれど、費用や手順がわからなくてどうしてよいのか分からない方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、解体にかかる費用とプレハブの種類を紹介したうえで、自分でする場合と業者に頼む場合の手順をそれぞれ解説しています。自分が所有するプレハブに対してどのような処置が必要かが判断できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
プレハブ解体の費用と相場
解体費用の相場
プレハブの解体費用の相場は以下の通りです。
- 木材: 2万円〜4万円
- 鉄骨: 2万5,000円〜4万円
- コンクリート: 3万円〜6万円
ただし、これは基本的な相場であり、実際の費用は残置物の有無や重機の回送費、廃材の量、工期の長さによって異なります。
さらに、6畳(約3坪)のプレハブの場合、本体の解体費用を含めて以下の通りです。
- 木材: 6万円〜12万円
- 鉄骨: 7万5,000円〜12万円
- コンクリート: 9万円〜18万円
素材が頑丈なほど解体工事の費用が高くなります。特に鉄筋コンクリートは撤去に手間がかかり、廃材をリサイクルできないため割高になることがあります。
坪数×坪単価の相場で料金を見積もる際、費用が変動するため、これらの要因を十分に考慮して解体作業を計画しましょう。
プレハブ解体費用に影響を与える要因
プレハブの解体には、基本的な解体費用に加えて、以下のような追加費用が発生することがあります。
- 残置物の撤去費
- 重機回送費
- 処分費用
- 工事の長期化による費用
各費用が発生する状況を確認しましょう。
残置物撤去費
解体時に残っている小さな残置物は、通常追加費用なしで処理されます。しかし、大型の家具や家電、または多くの荷物が残されている場合、業者の手間がかかり、追加費用が発生することがあります。解体工事費用に撤去や処分が含まれているか、事前に確認しましょう。
重機回送費
解体作業で使用される重機は、現場まで運搬する必要があり、回送費用が発生します。一般的には、業者から現場までの往復運搬費用や廃棄物を処分施設へ運搬する費用、重機のリース代が発生します。解体工事費用に重機回送費が含まれている場合もあるため、見積もり依頼時に確認しましょう。
処分費用
解体後に発生する廃材や残置物の処分には費用がかかります。一般的には解体工事費用に含まれていますが、予想以上の廃材が出た場合は追加費用が発生することがあります。特に大型のプレハブを解体する場合や、内部に多くの残置物がある場合は、追加の処分費用がかかる可能性があります。
工事の長期化
解体作業がスケジュール通りに進まなかったり、プレハブの造りが頑丈で解体に時間がかかる場合は、追加費用が発生することがあります。契約書を確認し、工事が長期化した場合の対応についても事前に了解しておきましょう。
プレハブ解体費用を安く抑える方法
解体費用が割高になる場合は以下の通りです。
- アスベストが含まれている廃材
- 家財道具や事務用品などの残置物
- 搬出距離が長い
- プレハブが屋上に設置されている
- 土間がコンクリートの場合
特に、衣類や寝具、食器や花瓶などの陶器類は高額な処分費用がかかる場合があるため、事前に不要なものは処分しましょう。ただ、木片や鉄くずなどのリサイクル可能な廃材は比較的安価に処理できるため、空っぽの木製や金属の棚などは業者によっては無料で引き取ってもらえる場合もあります。建物内の不要なものはできるだけ処分して、解体費用を節約しましょう。
プレハブの種類と特徴
木材系プレハブ
プレハブの主要部分が木材や木質系パネルで構成されるのが木材系です。おもにパネル式、軸組方式、軸組パネル方式の3タイプに分けられますが、現在ではパネル式が主流です。パネル式は一体構造になっており、歪みや狂いが少ないため震度3までの地震に耐えられます。解体費用の相場は1坪あたり2万円〜4万円と他のプレハブに比べて比較的安価であり、法定耐用年数は15〜24年ほどです。
鉄骨系プレハブ
鉄骨系は、主に鋼材を使用して建てられるプレハブを指します。柱や梁を組む軸組構造とパネルを組み立てる壁構造を組み合わせた方法で、工期が短く費用を抑えられるのが特徴です。解体費用の相場は1坪あたり2万5,000円〜4万円で、軽量の鉄骨部材が使用されているとさらに安価になります。法定耐用年数は15〜38年ほどです。
コンクリート系プレハブ
コンクリートパネルを用いて建てられたプレハブをコンクリート系と呼びます。コンクリートパネルは工場で生産され、現場で組み立てられます。耐火性や耐久性に優れ、遮音性も高いのが特徴です。解体費用の相場は1坪あたり3万円〜6万円で、他のプレハブに比べて解体費用がやや高く、法定耐用年数は31〜50年ほどです。
ユニット系プレハブ
ユニット系プレハブは、鉄骨や木製の柱で箱型のフレームを作り、セラミック系やコンクリート系などのパネルで壁を取り付けます。工場で行われる配管や設備の設置により、品質が安定、工期が短く現場での作業量が少ないためよく選ばれるタイプです。料金は素材によって異なりますが、木質系、鉄骨系、コンクリート系などの相場を参考にするとよいでしょう。
解体業者に依頼する場合の手順
プレハブの解体作業は自力でも可能ですが、予想以上に複雑で手間がかかります。単に建物を解体するだけでも多くの手間がかかりますし、事前の調査や廃材の処分も考慮しなければなりません。
特にDIY経験がない方や、解体対象が大きなプレハブである場合は、業者への依頼が望ましいでしょう。解体の手順は以下の通りです。
解体業者の選び方
複数の解体業者から見積もりを取り、信頼できる業者を選びます。業者の選定は慎重におこない、安易に安い業者を選ばないようにしましょう。
解体前に近隣住民への挨拶
解体工事の日程が決まったら、近隣住民に事前の挨拶をしましょう。騒音や振動が発生するため、理解と協力を得ることが重要です。
ライフラインの撤去手順
解体前に電気やガス、水道などのライフラインを撤去します。それぞれの取引先に連絡して手続きをしましょう。
解体作業の進行
解体作業がはじまり、屋根から順に壁や床、基礎などを解体していきます。
解体後の整地作業
解体が完了したら、廃材の処理や土地の整地作業をします。
自分で解体する場合のステップ
プレハブは一般的な住居よりも規模が小さく、構造も比較的シンプルです。そのため、DIYが好きな方には「自分でも解体できるのでは?」と考える人もいるでしょう。
結論から言えば自力で解体可能で、費用も抑えられます。自分で解体する場合に発生する費用相場は、次のとおりです。
- 道具一式:3万円程度
- 処分費用:3万円程度
木造で6畳程度のプレハブなら廃棄物処理費用は約2万円から3万円、軽トラックのレンタル代は24時間で約7,000円です。したがって、総額で約67,000円かかると予測できます。6畳の木造プレハブの解体費用相場は約13万円なので、自力で解体して追加費用がかかっても安くすみます。
自力で解体する場合、怪我や事故、そして元通りの土地に整地できないといったリスクを十分に理解したうえで作業に臨みましょう。
事前調査と準備
解体工事を始める前は事前調査を必ずしましょう。重要なポイントは次の2つです。
- プレハブの面積が80平方メートル以上か
- アスベストが使用されていないか
プレハブの面積が80平方メートル以上の場合は、建設リサイクル法に基づく届け出を都道府県知事に提出しましょう。また、アスベストが使用されている場合も、特定の業者でなければ解体工事ができません。アスベスト除去工事をするための届け出も必要です。これらを怠ると罰則の可能性も出てくるため、事前調査や申請は確実におこないましょう。
必要な工具の準備
自力でプレハブを解体する場合には以下のような工具が必要です。
- ヘルメット
- 安全靴
- 作業着
- 軍手
- 防塵マスク、ゴーグル
- バール
- ハンマー
- チェーンソー
- 脚立
怪我なくスムーズに作業を進めるため、工具は一つ一つチェックしながら揃えましょう。
解体作業の進め方
解体作業を始める前は周囲を十分に確認し、安全に配慮しましょう。以下の手順で解体を進めます。
- トタンなどの屋根材を取り外す
- 内部の仕上げ材や家具・設備などを撤去する
- 外壁を取り外し骨組みだけの状態にする
- 外壁や柱の撤去が終わった後に床材を剥がす
- ハンマーや専用の機械等で基礎を撤去する
順番を間違えると、作業効率が下がったり思わぬ倒壊からケガにつながったりする可能性がでてきます。
建物の安定性に気を付けつつ、十分な作業スペースを確保しながら解体を進めましょう。
廃棄物の処理方法
解体工事で出た廃棄物は適切に処分する必要があります。処分の一般的な方法は、次の3つです。
- 一般廃棄物処理許可を持っている業者に処分を依頼する
- 廃棄物ごとに処分方法を調べ正しく処理する
- リサイクルショップに持ち込んで引き取ってもらう
廃棄物の適切な処理が必要です。不法投棄は罰則がありますので、注意してください。
整地作業とその後の手続き
解体後、土地を平らに整地する作業が必要です。具体的な手順は以下を参考にしてください。
- 廃棄物や石などを取り除く
- 土を耕し柔らかくする
- 土を平らにしてならす
- 地面を固めるために水を撒き踏んだり叩いたりする
見た目や土地の利用目的によって整地の方法が異なるため、必要に応じて業者に依頼することも検討しましょう。
建物滅失登記の申請
解体後、プレハブが登記されている場合は建物滅失登記をする必要があります。これは、建物がなくなった事実を法的に記録する手続きです。自力で手続きが難しい場合は専門家に依頼しましょう。
まとめとプレハブ解体の最適方法
プレハブの撤去は小さいものなら自分でもできますが、大きなものは業者に頼んだほうが良いでしょう。
解体したいプレハブの大きさや種類、かかるであろう費用を考慮して的確に処理をおこなえば、より安全でコストも抑えられます。
自分のプレハブの状況に応じた追加費用やコスト削減方法を計算して、納得のいく解体作業をおこないましょう。