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最終更新⽇時

2025/11/21

終活における不動産の整理方法3選と売却のポイント

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

終活における不動産整理の重要性と選択肢

今となってはよく聞くようになった「終活」とは、人生の最期に向けてさまざまな準備をすることを意味します。そんな終活をしていく上で難しいことの一つに自宅などの不動産に関する遺産整理が挙げられます。不動産は相続の流れが複雑で、遺産分割時にトラブルの原因となることも少なくありません。また、自宅を残すか処分するかは、将来のリスクを考慮して慎重に検討する必要があります。

自分が高齢者施設などに入所し、自宅が空き家状態になることによって引き起こされる問題を回避するためにも、生前に家族や親族と話し合い、不動産をどうしていくのか決めておくことが大切です。
「終活」という視点で不動産を整理する方法として、「売却」「生前贈与」「遺言書作成」の3つの選択肢を解説していきます。

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方法①: 終活での不動産売却の選択肢とポイント

終活を考慮した不動産の相続は、現金などの金融資産とは違い、難しいことが特徴です。そのため、相続時にトラブルが発生する可能性があります。相続の問題以外にも、自宅を売却してしまうと、売主にとって最期の住処をどうするのかという問題も出てきます。
生前贈与をして、子どもと同居するという選択肢も考えられますが、現実的に難しい方もいらっしゃるでしょう。
家を売却して、賃貸住宅に住むということも考えられますが、賃貸住宅は入居条件として、年齢や職業による制限を設けていることが多いため、終活を考える年齢で、仕事を引退し年金で生活しているならば、賃貸への入居は難しいケースが多くなってしまいます。

上述したように、考えなければならないことは多くありますが、自宅の売却を考える際は、親族に持ち家を残すか、残さないかの2種類に大きく分けられます。

親族(主に子ども)に持ち家を残す場合の売却方法

親族に持ち家を残すためには、「親子間売買」が基本です。税金の取り扱いに関しては、通常の不動産と大きく変わりません。ただし、相場より明らかに安く売却すると「贈与」と見なされ、「贈与税」を納める必要が生じることがあります。この選択肢を選択する場合は、専門家に一度相談することをオススメします。
契約書の作成・登記に関しては「司法書士」に、適正価格の判定は「税理士」に相談します。自分で調べてもわからないことなどを、知識や経験から適切にアドバイスをもらえるはずですので、相談してみましょう。

親族に持ち家を残さない場合の選択肢

親族に持ち家を残さない場合、主に以下の2つの方法があります。

  • (1)通常の不動産売却
  • (2)リースバック

終活を進めていく上で、自分の慣れ親しんだ自宅を、第三者や不動産会社へ売却してしまうのは、少し寂しいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。ただし、遺産分割などを考慮すると、売却して現金化することは安心できる選択肢と言えるでしょう。

生前に不動産を売却することで、バリアフリーのマンションや、高齢者向け住宅、公共の福祉施設などに住み替えることが可能です。また、不動産の維持にかかる経費や固定資産税などの納税が不要になります。

リースバックとは、不動産会社に自宅を売却後、そのまま元の家に賃貸として住み続けられるサービスです。このサービスの利点は、不動産売却後に新たな住居を探す必要がない点です。親子間売買のように、贈与とみなされる心配もありません。

亡くなったあとに売却して、売却代金を相続人で分割することも可能ですが、不動産市況によっては将来的に売却価格が予想より低くなったり、買い手が見つからず売却が困難になる可能性もあります。不動産の資産価値は年々下がっていくため、早く売却することで、より高い価格で売却することもできます。

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方法②: 生前贈与で不動産を親族に渡す方法

生前贈与は被相続人が亡くなる前に、不動産を贈与しておくという方法です。

また、相続税の節税対策を目的の意味合いもあります。生前贈与を行うことで「相続税」の課税対象となる財産を減らせますが、その際に「贈与税」が課税されます。一般的には、相続税の方が税率は低いため、贈与するよりも相続した方が良いですが、特例などを利用することで、贈与した方が税金が安くなるケースもあります。

同居している親族(子どもなど)に贈与すれば、贈与後も同じ家に住み続けられるため、老後の住まいの心配はなくなります。ただし、不動産を贈与すると、贈与された親族には贈与税が発生します。贈与税の負担を軽減する制度に「相続時精算課税制度」があります。

相続では遺言書が優先されますが、遺留分を考慮する必要があるため、遺言どおりに相続が進むとは限りません。
一方で、被相続人が生きている間であれば、不動産を相続させたい人を選び確実に渡すことが可能です。自由に受贈者を決められるのは生前贈与の特徴といえます。
生前贈与をうまく活用することができれば、不動産に関わる相続時のトラブル回避や税金対策も準備ができます。

注意しなければならないのは税務署に否認される可能性があるという点です。
生前贈与を成立させるためには贈与者と受贈者の双方の意思表示が必要となります。受贈者が生前贈与について知らなかったり、どちらかが了承していなければ生前贈与は成立しません。生前贈与をおこなう際は贈与契約書を作成すると立証しやすくなりますので、贈与の際は、贈与契約書を作成するようにしましょう。

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方法③: 遺言書で不動産の相続を確実にする

不動産を相続させたい場合は、遺言書を作成しておきましょう。相続人が一人のみの場合を除き、相続人の間で遺産相続争いが起きる可能性があるためです。
遺言書を残したとしても相続人同士の争いを回避できない場合もありますが、相続人の意思を明確に遺しておくことでトラブルも解消しやすくなるでしょう。
遺言書には大きく分けて3種類あり、被相続人が書く「自筆証書遺言」と、専門家が作成し公証役場にて保管される「公正証書遺言」、自筆で作成し公証役場にて秘密に保管してもらうことができる「秘密証書遺言」となります。
公証役場には、裁判官や検察官のOBなど公証人と呼ばれる法律実務家が常駐しており、遺言書を公正証書として作成することができます。つまり、公証役場で遺言書を作成するということは「国の機関で公文書を作成する」ということになります。自筆証書遺言は、自宅で管理されていると検認の手続きが必要でしたが、現在は、自筆証書遺言も法務局で保管することもできるようになったため、検認を行う必要がなくなりました。
この項では、一般的に利用される「公正証書遺言」と「秘密証書遺言」の2種類について、詳しく解説します。

公正証書遺言の作成方法

「公正証書遺言」では、遺言書作成時に本人の他に2名の立会人が必要です。そして、被相続人は公証人に対して遺言書に書きたい内容を口頭で伝え、公証人はそれを遺言として正しい表記で書き記していきます。遺言書は書き方を間違えると効力が無くなってしまうというリスクがありますが、公証人が記すことで正確に作成できます。また、この公正証書遺言は公証役場で原本を預かってもらえるため、書類の紛失を防げます。
特定の誰かに確実に遺産を渡したい、希望する内容を明確に文書で残したいという場合は公正証書遺言が良いでしょう。

公正証書遺言を作成するための必要書類

公証役場で公正証書遺言を作成する際に必要な書類などは、以下の通りです。ただ、公証役場によっては、必要な書類が異なることがあります。遺言作成を依頼する前に、足を運ぼうとしている公証役場にあらかじめ確認しておくと当日になって慌てる心配がなくなり、安心です。公正証書遺言は、全国どこの公証役場でも作れます。しかし、病気などで外出が難しく、公証人に出張してもらう場合は、お住まいの都道府県内の公証役場にしか依頼できません。

  • 発行後3か月以内の遺言者の印鑑証明書(印鑑登録していない場合は運転免許証など官公署発行の顔写真付の証明書が本人確認書類となる)
  • 遺言者の戸籍謄本(財産を法定相続人に相続させる場合)
  • 遺言者と財産を譲る相続人の続柄が分かる戸籍謄本(財産を相続人以外の人に遺贈する場合)
  • 受遺者の住民票、保険証など、その人の住所、氏名、生年月日が分かる書類(財産を相続人以外の人に譲る場合)
  • 不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)と固定資産税納税通知書または固定資産評価証明書

公正証書遺言の作成日は、遺言者の実印(印鑑登録していない場合は、認印)と証人の認印が必要となるため、忘れないように準備しておきましょう。

秘密証書遺言のメリットと注意点

「秘密証書遺言」とは、遺書の内容を秘密にしたまま、遺言書の存在を証明する事ができます。さらに、公正役場に記録が残るため、遺言者が亡くなった後に遺言書が発見されないという事態を防ぐことが可能であり、パソコンや代筆などでも手軽に書けるという利点もあります。
遺言書の作成は、公正役場で公証人と証人2人以上に遺言書の「存在」の証明をしてもらいながら行います。
しかし、他の方法に比べて、費用や手続きの手間がかかり、過去の法改正により秘密証書遺言を利用する利点が失われたことで、利用者は例年少なくなっています。
また、秘密証書遺言は、基本的に誰かが内容をチェックしてくれるものではないため、遺言書としての正しさを自分で責任を負うことになります。死後に方式不備が見つかった場合、遺言が無効になってしまいます。
遺言の内容や記載によっては、リスクがあると思われるかもしれませんが、弁護士や行政書士などの専門家に相談すれば、秘密証書遺言の特徴を活かして正確な文書を残すことができるでしょう。
秘密証書遺言も、自宅で保管されている自筆証書遺言と同様に検認する必要があります。封印がされているため、遺言書を家庭裁判所へ持って行き、裁判官の前で封印を解く必要があります。
このように、誰も内容を確認しなかったり、検認が必要であるということから、秘密証書遺言はあまり利用されることはありません。もし、自分で判断がつかなければ、弁護士や司法書士、行政書士などの専門家に相談するようにしましょう。

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まとめ: 終活で不動産を整理するための最適な選択

終活においての不動産の整理の方法は「売却」「生前贈与」「遺言書」の3つが存在します。不動産の場合は、手続きやその後の管理は難しいものになってきます。それぞれ方法に、メリット、デメリットがあるため、判断が難しい時は専門家に相談するようにしましょう。

持ち家をどうするかは自身の問題だけでなく、親族にも大きく関わってきます。
自分も親族も納得のいく相続ができるように、相続の流れや必要事項を確認して準備しておきましょう。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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