現在、⽇本が抱える課題のひとつとして「空き家問題」が挙げられます。2023年には、統計史上もっとも多い数である900万⼾もの空き家の数を記録し、少⼦⾼齢化や都⼼回帰の影響を受け、今後も右肩上がりで空き家の数は増えると予測されます。放置空き家が10万⼾増加すると1.5兆円ほどの経済損失が⽣まれるといわれ、このままでは今後の⽇本の経済に⼤きな悪影響を及ぼすでしょう。

では、なぜここまで⼤きな問題が放置されたまま解決されないのでしょうか？解決しないのは、多くの不動産事業者が「古い建物の価値の創出ができていない」ことが原因のひとつだと⾔えるでしょう。価値がないものを売買するのは困難であり、売れなければそのまま放置するしかありません。不動産は放置すると固定資産税や建物修繕費といったランニングコストがかかります。空き家の放置は不動産流通性の低下を招くだけでなく、所有者の資産も減らす原因ともなります。

しかし、古い建物でも価値を付加することができれば、売れないどころか相場よりも⾼い⾦額で売却が可能です。たとえば、弊社の⺠泊事業「RiHAKU」でリノベーションし再⽣した⼀⼾建ては、⺠泊で得られる収⼊をもとに売却⾦額が算出されて相場よりも⾼く取引されています。不動産投資とリノベーションを掛け合わすことで、不動産の価値の最⼤化を図れたのが要因です。

極端な話ではありますが、仮に築年数の古い建物すべてに価値を創出できるとすれば空き家問題が解決できるでしょう。賃貸需要があり、居住⽬的の需要があるからこそ不動産に価値が付き、売買や賃貸が⾏われます。当然、売買や賃貸が⾏われれば誰かが建物を利⽤することとなり、空き家ではなくなります。

そこで弊社では築年数を経過した建物に付加価値を与えて再⽣する「おうちの再⽣⼯場」「RIERA」「MORE pro」などの事業を展開し、空き家の数を減らす取り組みを実⾏しています。これらの事業は空き家問題の解決とともに、古い建物を新たな買い⼿に引き継ぐという循環型不動産の創出にも貢献しています。

不動産が⾼く売却できれば売主が喜び、⾼い収益を得られれば買主の資産となり、リノベーションした⼯事事業者の利益が上がれば従業員の安定雇⽤につながる。そのような、すべてが利益を⼿に⼊れる「三⽅よし」まで実現します。弊社に関わった⼈のすべてが幸せになるような事業を展開しています。もちろん、すべての空き家を解決すること、弊社に関わった⼈がすべて幸せになることを実現するには相当な努⼒が必要でしょう。私たちリアルエステートはとりあえずやってみるという「チャレンジ精神」を⼤切にし、世の中にプラスとなる事業を継続するよう全社を挙げて取り組みます。会社の⽬標を全社員で共有することにより、⽬的に向かう⼒を倍、それ以上に⾼めて空き家問題という課題に向き合います。そして、都⼼部の⼀等地を利⽤するだけの不動産会社ではなく、築年数が古い建物の価値を付加できる唯⼀無⼆のノウハウ・技術をもった企業として成⻑できるよう、真摯に努⼒を積み重ねていく所存です。