マンション一階に住むメリット・デメリットについてご紹介
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マンション一階に住むメリットとは
ここでは、マンション一階に住む際の5つのメリットについてご紹介します。
部屋の出入りが楽
二階以上の部屋になると、家を出るときや帰宅するときに毎回階段やエレベーターを使わなければなりません。その都度、手間や時間がかかります。
とくに通勤・通学の時間帯や帰宅時間帯は混みやすいため、エレベーターを待たなければならないという状況も多々起こります。
その点、一階の場合は階段もエレベーターも必要なく直接部屋のドアから出入りできるため、毎日の通勤や通学、帰宅時も楽におこなえるでしょう。
庭がある
マンション一階の場合は、二階以上にはない専用庭があります。専用庭は、廊下やベランダなどの共用部分とは異なるため、使用や管理も区分所有者に任され、自分の好きなように活用できます。
たとえば、家庭菜園やガーデニング、物置収納として使用したり、洗濯物や布団を干したりすることも可能です。また、出入り口が付いている場合は、エントランスを通らずに直接外に出られます。
なお、同じマンション内の住民に迷惑となる行為や庭の形状を変える行為などは禁止されているため注意が必要です。
しかし、庭付き戸建のような感覚を楽しめる点は、マンション一階ならではのメリットと言えるでしょう。
階下への配慮が不要
集合住宅において、起こりやすいのが騒音トラブルです。とくに小さなお子様がいる場合、部屋で走り回ったり飛び跳ねたりすることがあるので、階下とトラブルになりやすくなります。
その点、一階の部屋であれば階下を気にすることなく生活ができるうえ、トラブルのリスクも低くなるでしょう。
災害や事故リスクの軽減
大規模地震などによって停電が起こると、電力が復旧するまではエレベーターが使用できません。
また、ライフラインが遮断されるような大規模な地震の場合は、電力が復旧するまでにある程度の日数を要します。その間、高層階に住んでいる場合は長い階段を使用しなければなりません。
建物が被害を受けた場合は、早急な避難が必要となり、高層階にいるほどむずかしくなります。その点、マンション一階であれば、エレベーターを使用しなくても避難できるため安心です。
さらに、災害だけではなく、小さなお子様が誤って転落するという事故が起こりにくい点も大きなメリットと言えるでしょう。
価格が安い
マンションの価格は、高層階になるほど高くなるのが一般的です。そのため、同じマンションであっても一階のほうが安く購入できるケースは多くあります。
なお、専用庭の使用料として別途費用が発生する場合もあります。月々数百円から1,000円程度が相場であるため、物件価格を抑えられるほうがメリットとして大きいといえるでしょう。
マンション一階に住むデメリットとは
上記では、魅力的なメリットについてご紹介しました。つづいて、気を付けていただきたい注意点も存在します。ここでは、マンション一階に住む際の5つのデメリットについてご紹介します。
防犯性に欠ける
一階に住むにあたって、とくに注意していただきたいのが防犯面です。高層階であれば、リスクがないというわけでもありません。
低層階のほうが侵入しやすいといえるでしょう。そのため、侵入されないような対策をおこなうことが望ましいです。
眺望は期待できない
一階部分では、物件自体が高台に位置していない限り、窓からの眺望は期待できないでしょう。
とくに住宅街にあるマンションは、周囲が囲まれているため、景色を楽しむのはむずかしくなります。眺めのよさを期待している方にとっては、一階では満足できないかもしれません。
周囲の目が気になる
また、道路に面している場合は、車の騒音や排気ガスなどによって、窓が開けられない可能性もあります。もしも、道路に面しているのがバルコニーだった場合、洗濯物が排気ガスによって汚れるといったこともあるかもしれません。。
防音サッシが採用されているか、バルコニーは道路から離れているかなどを確認しておきましょう。
虫が入りやすい
地面に最も近い階であるため、蟻や蜘蛛などの虫が入ってきやすいのもデメリットのひとつです。
蚊も高層階であれば、あまり見かけずにすむでしょう。一階の場合はすぐに入ってくるため、防虫剤の使用やこまめな掃除などのなんらかの対策が必要となります。
通風や採光が得にくい
高層階と比較すると、光や風が届きにくい傾向にあります。
また、戸建てに比べて窓が少ないため、マンション自体に採光や通風が得にくいとされています。一階部分ではとくに影響を受けやすいのが特徴です。
マンション一階の資産価値を比較
ここでは、マンション一階の資産価値は上層階と比較するとどうなのか解説します。マンションは前述のとおり、高層階であるほど価格が高くなるため、低層階であるほど資産価値は低いのが特徴です。つまり、一階は資産価値が最も低いことになります。
マンションの魅力と言えば、眺望と日当たりのよさです。快適に過ごすには、この2点を重視することが多いため、低層階よりも高層階のほうが資産価値は高くなるというわけです。
また、一般的には、一階ずつ下がるごとに0.5%から2.5%の価格差が生じると言われています。
たとえば、7階建てマンションで7階が4,500万円だった場合、一階ずつ下がるごとに2.5%下落することを想定して資産価値を計算してみましょう。
6階は4,413万円、5階は4,328万円、4階は4,245万円として3階は4,164万円になり2階は4,085万円、1階は4,008万円となります。最上階の7階と1階を比較すると、約500万円もの差があるとわかります。
このように、マンションの資産価値は立地や環境にももちろん影響があり、バルコニーの向きや日当たり・眺望、部屋の位置によっても異なるのです。
一方、階数に限定して資産価値を考えるうえで、2点例外があります。1つ目は、エレベーターが特定階でしか停止しないマンションです。
たとえば、11階建てでも、1・4・7・10階にエレベーターが止まるスキップフロア型マンションは該当します。このようなマンションでは、エレベーターが停止する階と停止しない階で資産価値が異なります。
低層階でもエレベーターが停止する階は人気があるため、停止しない上層階より資産価値が高くなりやすいのは特徴です。なお、この場合も一階部分の資産価値が低いことには変わりありません。
2つ目は、エレベーターがないマンションです。エレベーターなしのマンションでは、5階や6階といった高層階よりも、1階や2階の低層階のほうが資産価値は高い傾向にあります。
たとえば、日々の買い物での荷物や、ベビーカーなどの大きな荷物を運ぶ際に一段一段階段を上るのは不便です。足の不自由なご年配の方にとっては危険もあるでしょう。
したがって、エレベーターのないマンションでは、1階や2階といった低層階のほうが資産価値は高いと言われています。
ただし、そもそもエレベーターのないマンションは、人気がありません。築年数のかなり経った古い建物が大半です。そのため、マンション自体の資産価値が低いことを念頭に購入を検討しましょう。
マンション一階に住む際の対処法
ここでは、マンション一階に住む際のリスクの対処法について3つご紹介します。
1つ目は、防犯グッズを活用して防犯性を高める方法です。マンションではセキュリティシステムを導入しているのが一般的です。一階に住む場合は自分の身を守るための防犯グッズを用意するようオススメします。
ガラス破りの手段として、サッシとガラスの間に、ドライバーを入れてガラスにひびを入れ、鍵周辺に開けた三角形の穴から手を入れて鍵を開ける「三角割り」という方法があります。
三角割りは音が出にくいうえ、短時間で開錠できるため、慣れている空き巣犯であれば1分も経たずに侵入可能です。
三角割りを未然に防ぐには、防犯フィルムをガラスの内側から貼り付けるのが効果的です。防犯フィルムを貼り付けておくと、外からヒビを入れてもガラスを簡単に外すことはできません。
2つ目は、虫を寄せ付けないための虫よけグッズを活用する方法です。たとえば、玄関やベランダに吊るすタイプの虫よけグッズを使い、侵入口にスプレータイプを吹きかけることによって、虫の侵入を未然に防げます。
また、虫が嫌がるレモングラスやミントなどの香りが出る虫よけグッズを、窓辺や玄関などに置いておくのも効果的です。
なお、洗濯物や外出した際の服に虫がついていることもあるため、帰宅時や洗濯物を取り込む際は、虫がいないか確認してから部屋に入るようにしましょう。
3つ目は、周囲の目を気にしなくてもいいように目隠しフェンスを活用する方法です。フェンスにはいろいろな種類があります。
採光や通風を遮りたくないという場合は、半透明のフェンスや複数枚の板が重なったルーバーフェンスを設置するとよいでしょう。そうすることで、日当たりや風通しが確保できるうえ、目隠し効果も得られます。
フェンスのデザインや材質、高さなどのバリエーションは豊富であるため、自分のニーズに合わせて選択するとよいでしょう。
マンション一階に関するまとめ
今回は、マンション一階に住む際のメリットやデメリット、対処法についてご紹介しました。
メリットに関しては、部屋へのアクセスがしやすい、専用庭が持てる、階下への配慮が不要であるなどが挙げられます。一方、防犯性に欠ける、眺望は期待できない、周囲の目が気になるなどといった点がデメリットです。
一階に住む際は、防犯グッズや虫よけグッズ、目隠しフェンスなどを活用して、リスクへの対処をおこなうことが重要です。また、マンション一階は資産価値が最も低い点に注意しておきましょう。