家のリフォーム費用ガイド|相場と事例で費用を抑える方法

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家のリフォームとは?
家のリフォームとは、一般的に原状回復を指します。老朽化した家を新築に近い状態まで戻すことが目的です。
リフォームは、老朽化した家を新築に近い状態まで機能回復させることを目指します。そのためリフォームは大がかりな修繕工事というよりは、比較的小規模な改善対応といえるでしょう。
リフォームと似た言葉に「リノベーション」がありますが、両者には明確な違いがあります。リフォームが原状回復であるのに対し、リノベーションは新築の状態よりもすぐれた性能を家に持たせることを目指しています。
革新、刷新、修復を意味するリノベーションでは、プラスアルファとなる価値の創設が行なわれるため、リフォームよりも大規模な工事が施されるケースが多いでしょう。
家のリフォーム費用の内訳
工事にかかる費用
この項目ではリフォームにかかる費用の内訳について解説します。まずは、リフォームの工事部分にかかる費用の内訳です。工事費用は、主に材料費、施工費、諸経費の3つで構成されています。
材料費
トイレやキッチンなどの設備や、フローリング、壁材などの資材にかかる費用が該当します。
施工費
施工費は実際に工事を進める技術職人の方へ支払う費用をいいます。
諸経費
工事におけるスケジュールなどの現場管理にまつわる費用や、経費などを指します。
工事以外にかかる費用
次に、工事以外にかかる費用について説明します。このなかにはリフォーム期間中の仮住まいや、引っ越しにかかる費用などが該当します。とくに、リフォームの規模が大きい場合は、多めに予算を見込んでおく必要があるでしょう。
レンタル倉庫や仮住まい費用
家具などが置いてある部屋をリフォームする際には、一時的に荷物を移動させる必要があります。移動先のスペースが家のなかに確保できない場合は、レンタル倉庫などを利用する必要があり、費用が発生します。
また、リフォーム期間中に家を空ける必要がある規模の大きな工事を行う際には、ホテルや短期間の仮住まいを用意する必要があります。その期間にかかる滞在費や家賃なども考慮しておきましょう。
輸送や引っ越し費用
荷物の移動や仮住まいを利用する場合、運送費や引っ越し費用が発生します。
駐車場代
リフォームを行う職人が車で現場に来る場合、駐車スペースが必要です。
自宅やマンションの駐車場が利用できなければ、必要な台数分の駐車場代を負担するケースがあります。工事期間が長くなるにつれ費用がかさむため、注意しましょう。
印紙税
印紙税とは工事請負契約を締結する場合にかかる費用のことです。契約書に貼り付ける印紙の費用として請求されます。
家のリフォーム事例と費用相場
トイレ
トイレのリフォーム費用は、10万円未満から100万円以上と幅広く、工事内容により費用が大きく異なります。
便器のみを交換する場合
便器のグレードによっても多少変動しますが、洋式から洋式への変更であればおよそ数万円から20万円ほどが費用の目安になるでしょう。一般的に工期も短く、当日で工事が完了します。
内装のみを変更する場合
内装のみを変更する場合は壁紙クロスや床材の貼り替えなどで済むため、いずれも数万円程度で行える見込みで、多くても10万円以内におさえられるでしょう。施工も即日から2日程度で完了します。
和式から洋式トイレへの交換
和式と洋式では配線などが異なり、やや大がかりな工事になるため、費用相場は15万円から60万円近くが目安といえます。施工期間も2、3日ほどかかるでしょう。
便座の交換
洋式トイレに温水洗浄便座を設置する費用は、5万円から10万円程度です。
リモコン式であればプラス2万円〜5万円程度、コンセントを増設する場合はプラス1万円〜3万円ほどの費用が見込まれます。
あらかじめトイレ内にコンセントがあれば、数時間ほどで工事は完了するでしょう。もともとの状態や、交換したい型式によって、時間や費用が変わってきます。
手すりの設置
安全性を考慮し、トイレ内に手すりを設置するなら数万〜20万円ほどで施工できます。半日以内で完了する工事です。
手洗い器の設置
手洗い器を設置する場合にかかる費用は、一般的に10万円〜20万円ほどが相場といえるでしょう。ごくシンプルな機器であれば、4万円程度から設置できる場合もあります。作業は半日もあれば完了することが多いようです。
トイレの移動や新設
トイレの移設はリフォームのなかでも、最も大がかりな工事です。工期も3日〜5日ほどかかるパターンが多いでしょう。
費用は30万円〜60万円ほどが相場です。新設する場合はさらに高額で、40万円〜100万円ほどになるでしょう。
キッチン
換気扇やコンロ、食洗機の交換
部分的な工事であれば、30万円以内で行えるでしょう。
ミニキッチンの交換
単身向けの部屋に設置されているような、コンパクトなキッチンの交換であれば50万円未満で工事できる場合もあります。
キッチン全体の交換
キッチンリフォームのなかでも、キッチン全体の交換はとくにオーダー数の多い工事といえるでしょう。費用は50万円〜150万円ほどかかる見込みです。
交換するキッチンシステムのサイズやグレード、性能などによって費用は変動します。また、壁紙や床材の貼り替えや、キッチンの位置変更をするかによっても相場は左右されるでしょう。
同じレイアウトでの交換
壁付け式、対面式など、レイアウトはそのままでキッチン自体を交換する場合の費用は、50万円〜150万円ほどが相場です。交換するキッチンの形は、I型よりもL型の方がやや高額になるでしょう。
異なるレイアウトでの交換
壁付け式を対面式に、もしくはその逆パターンなど、レイアウトを変えて新たなキッチンに交換する場合は費用が上がり、一般的には55万円〜200万円ほどが相場といえるでしょう。
交換するキッチンが、ペニンシュラ型であれば60万円以上、アイランド型なら150万円以上が見込み相場になります。
大規模な配管工事を伴う場合
キッチンの位置移動などで、水道、ガス、電気の大規模な配管工事が必要な場合、費用は150万円を超える可能性があります。とくに、キッチンを1階から2階へ移動する場合には、200万円〜250万円以上と、多額の費用を想定しておきましょう。
浴室
ユニットバス全体の交換
ユニットバス全体の交換費用の相場は50万円〜150万円が目安です。工事期間は4日ほどになる場合が多いでしょう。
在来浴室からユニットバスへの交換
オーダーメイドで作られた在来浴室から、一体化されたユニットバスへ交換する場合は、65万円〜150万円ほどの費用になるでしょう。工期は1週間前後を要します。
在来浴室を新たな在来浴室に交換
新たに交換する場合、オーダーメイド技法の在来浴室をあつらえるため、費用は高額です。およそ50万円〜200万円が相場といえます。
工期は2週間から1か月ほどかかるでしょう。長期間浴室が使えなくなるため、銭湯などの利用を検討する必要があります。
浴室の移設、拡張、増築
浴室の移設や拡張、増築は大がかりな浴室リフォームとなるため、内容に応じて70万円から250万円ほどの費用がかかるでしょう。
拡張の場合、1週間から1か月ほどの工事期間が見込まれます。移動や増築なら、2週間から1か月ほどかかるでしょう。
外壁
外壁塗装の費用相場は、扱う塗料のグレードによって左右されます。安いものなら、1坪あたり1万円弱から用意されています。耐久性を重視するなら、2万円を超えるでしょう。
耐久性を意識することで、長期的なコストパフォーマンスにつながる可能性が考えられるため、塗料の選択は慎重に行うことが重要です。
屋根
屋根のリフォームは、多くの場合100万円以内で行えるでしょう。費用は屋根の面積と使用する塗料によって変動します。
ただし、屋根の重ね葺きや葺き替えを行う場合には、既存屋根の撤去費用も必要です。その場合、100万円〜150万円ほどかかる可能性があります。
家のリフォームに関する補助金や助成金
家のリフォームには、補助金や助成金が適用される場合があります。
耐震リフォーム
耐震補強工事や耐震診断を行った場合、リフォーム補助金の対象になることがあります。地域によって、対象となる建物の種類や金額が異なるため、お住まいエリアの内容を確認しましょう。
とくに補償対象になりやすい例として、旧耐震基準時期に建てられた建物が挙げられます。築年数を確認して、該当するか否かをチェックしてみましょう。
介護やバリアフリーリフォーム
床の段差解消や、手すりの取り付け、戸の形式変更なども補助金や助成金の対象になりやすいといえます。
場合によっては滑りにくい床材への変更や、和式から洋式へのトイレの交換工事なども対象になるでしょう。
さらに、介護保険を利用することで、手すりやスロープ設置工事に対する助成金を受けられることがあります。地域や条件によって、さまざまな補助金や助成金の制度が用意されているため、ぜひチェックしてみてください。
エコ、省エネリフォーム
断熱性を高める改修などエコや省エネの観点から行われるリフォームにも補助金や助成金が用意されています。
内窓を設置する断熱リフォームや、トイレの節水性の向上、高効率給湯器の設置、太陽光発電システムの導入などが対象です。そのほか、LED照明器具や、蓄電システムの設置なども対象になる可能性があります。
国が支援するものと、自治体独自で行われているものがあるため、お住まいの地域でどのような制度があるか確認してみましょう。
家のリフォーム費用に関するまとめ
この記事では、家のリフォーム費用に関する参考情報をまとめました。リフォーム費用の内訳や主な事例、費用相場、補助金や助成金について、あらゆる角度から詳しく解説しています。家のリフォームを検討している方は、ぜひ本記事も参考に、費用対効果の高い方法を探してみてください。