自宅売却 必要経費や節税方法を完全解説!

自宅を売却すると利益が出ると思っていらっしゃる方が多いと思いますが、利益が多ければ多いほど徴収される税額も増えてしまいます。自宅を売却するとさまざまな税が課され、想像以上の金額が利益から差し引かれることになってしまいます。しかしきちんと経費を計上し、特例を活用することで、そのような事態を回避することもできます。この記事では、自宅売却の際に支払わなければならない税やその節税方法などについて詳しくご説明しています。ぜひ参考にして頂けると嬉しいです。

目次

  1. 譲渡所得とは
  2. 自宅を売却したときに発生する税
  3. 特例について
  4. まとめ
  5. 終わりに

譲渡所得とは

皆さんは、自宅を売却した際の利益を意味する「譲渡所得」についてご存知でしょうか。「譲渡所得」は自宅売却後に課される税金と深く関係しており、以下のように算出されます。

譲渡所得=自宅の売却価格-(取得費+譲渡費用)

このときの「取得費」とは、自宅購入時の費用や必要になった経費のことです。また「譲渡費用」とは、売却に要した仲介手数料などの費用のことを指します。

つまり3000万円で購入した自宅を5000万円で売却し、譲渡費用が500万円であった場合

譲渡所得 = 5000万円 - ( 3000万円 + 500万円)
= 1500万円

となります。

「譲渡所得」は、自宅売却の際に必ず必要な計算になるので、ぜひ理解して頂けたらと思います。

自宅売却を売却したときに発生する税

次に、自宅を売却したときに発生する4つの税についてご説明します。

①住民税・所得税・復興特別所得税

(※これらの税を総称して譲渡所得税といいます。)

住民税とは行政サービスを運営するために徴収される税、所得税は所得に対して課される税、復興特別所得税は東日本大震災の復興に必要な財源を確保するために課される税です。これらの税は、所得に応じて税金の額が決定します。そのため自宅を売却した際に「譲渡所得」が発生すると、その分所得が増えたとみなされ、譲渡所得税の額が高くなってしまいます。

前述した通り、

譲渡所得=自宅の売却価格-(取得費+譲渡費用)

ですので、取得費と譲渡費用を経費として差し引くことで、譲渡所得を抑えることができます。
譲渡所得税の税額は譲渡所得によって決定するため、なるべく経費を計上することで節税もしくは非課税とすることができるのです。

短期譲渡所得(所有期間が5年以下の場合)

所得税率:30.63% 住民税率:9%
合計:39.63%

長期譲渡所得(所有期間が5年を超えている場合)

所得税率:15.315% 住民税率:5%
合計:20.315%

②印紙税

高額な商品を購入すると、領収書に収入印紙を貼らなければなりません。この収入印紙は1円から10万円までの31種類の値段で財務省が発行しています。このような収入印紙を購入する際に必要な金額が印紙税です。つまり、印紙税は行政に対して支払う手数料を意味します。

自宅を売却するときは、売買契約書に収入印紙を貼らなければなりません。また、その収入印紙の金額は自宅の売却価格によって、以下のように異なります。

売却価格収入印紙
100万円超過500万円以下1000円
500万円超過1000万円以下5000円
1000万円超過5000万円以下1万円
5000万円超過1億円以下3万円
1億円超過5億円以下6万円

③登録免許税

売却する自宅の住宅ローンを完済していない場合、そのローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。抵当権とは、お金を貸す金融機関がその住宅を担保にする権利のことです。そして、その抵当権を抹消するために登録免許税を納めなければなりません。登録免許税は不動産1つにつき1000円かかります。もし自宅と土地を売却するのであれば、不動産2つとして数えられるため、2000円になります。

④消費税

自宅を売却するとき、不動産会社へ支払う仲介手数料の費用、抵当権抹消登記を司法書士に依頼する場合の費用、融資手続きの費用などには消費税が発生します。しかし、不動産会社や司法書士などに頼らず、個人で自宅を売却する場合は消費税が発生しません。

このように、自宅を売却するとさまざまな税が発生してしまいます。しかし、特例を受けることによって節税することができるので、その特例について次の章で詳しくご説明します。

特例について

①3000万円の特別控除

この制度は、自宅を売却した際の譲渡所得から3000万円を引いた額に対して税金が計算されるものです。
例えば、4000万円で自宅を売却した場合、3000万円を引いた1000万円が譲渡所得とみなされます。

そしてこの特別控除を利用したあと、譲渡所得が3000万円以下になれば、所得税や住民税、復興特別所得税を支払わなくてもよいのです。
ただし、この制度を利用するためには下記のような条件を満たす必要があります。

また、次のような場合には特別控除が適用されません。

②軽減税率の特例

10年より長く所有していた家を売却する場合、「10年超所有軽減税率の特例」を適用できる可能性があります。この特例を使うと、所得税や住民税の税率が低くなります。具体的には、譲渡所得額のうち6000万円以下の部分には14%(所得税10%+住民税4%)、6000万円超の部分には20%(所得税15%+住民税5%)という税率になります。またこの特例を利用する際も、「売却する自宅が居住用の家であること」や「家族や配偶者などに売却しない」というような条件があります。そして、この特例は「①3000万円の特別控除」と併用することができ、①のみを利用する場合よりもさらに節税することができます。

③特定居住用財産の買換え特例

この特例はマイホームを買い換える際、売却する家にかかる所得税と住民税の課税を、次の家を売却するときまで先延ばしにしてくれるものです。この特例を使うためには、「売却する自宅の所有期間が10年を超えていること」また「新しく購入する家が50平米以上で、土地は500平米以下であること」などの条件を満たさなくてはなりません。この特例を使うことで、自宅を売却して得た利益を、そのまま次の家を購入する資金にすることができるというメリットがあります。しかし、この特例は「3000万円の特別控除」とは併用することができないので、どちらの方がメリットが大きいか判断することが重要です。

③特定居住用財産の買換え特例

この特例はマイホームを買い換える際、売却する家にかかる所得税と住民税の課税を、次の家を売却するときまで先延ばしにしてくれるものです。この特例を使うためには、「売却する自宅の所有期間が10年を超えていること」また「新しく購入する家が50平米以上で、土地は500平米以下であること」などの条件を満たさなくてはなりません。この特例を使うことで、自宅を売却して得た利益を、そのまま次の家を購入する資金にすることができるというメリットがあります。しかし、この特例は「3000万円の特別控除」とは併用することができないので、どちらの方がメリットが大きいか判断することが重要です。

④住宅ローン控除

この特例は、自宅を売却して買い替える際、住宅ローンを組んだときに利用することができます。毎年、新しい住居の住宅ローンのうち残高1%に対して、所得税と住民税の控除を受けることができます。ただし、その控除を受けられる期間は最大13年間で、控除が適用されるのは最大40万円または20万円までの金額です。

まとめ

この記事の内容を簡単にまとめます。

1)譲渡所得=自宅の売却価格-(取得費+譲渡費用)
であり、譲渡所得税は譲渡所得によって決定される。

2)取得費や譲渡費用といった経費をできるだけ計上することで、譲渡所得税を抑えることができる。

3)「3000万円の特別控除」や「軽減税率の特例」を活用することで、譲渡所得税の節税になる。

終わりに

いかがでしたでしょうか。

自宅を売却した後、譲渡所得の経費を計算してできるだけ譲渡所得税を抑えることや、特例を活用することの重要性を理解していただけたと思います。

せっかくの利益を多額の税によって減らしてしまうのは勿体ないので、ぜひ今回ご紹介した節税方法を実施しましょう。

この記事を読んでくださった皆さんが、納得のいく形で自宅を売却することができるよう願っております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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