自宅を売却する際の登記費用はいくらかかる?

目次

  1. 登記費用とは?
  2. そもそも登記とは?
  3. 自宅を売却する際の登記費用はいくらかかる?
  4. まとめ

登記費用とは?

不動産を売買する場合、仲介手数料や印紙税など、さまざまな費用がかかります。
その中の1つに登記費用というものがあります。
登記費用とは、不動産登記の際に発生する登録手数料のことです。
司法書士に登記を依頼するのであれば、その報酬として支払う金額も含めて計算します。
登記費用には、2種類あり、1つ目は不動産を売る時にかかる「抵当権抹消のための登記費用」、2つ目は不動産を買う時にかかる「所有権移転のための登記費用」です。

この記事では、自宅を売却する売主に向けて、「登記費用はいくらかかるのか?」という疑問を始め、登記費用にまつわる注意点に関して、解説していきます。
自宅を売却する方の参考になると思いますので、最後までお読みいただけると幸いです。

そもそも登記とは?

「登記」とは、重要な権利や義務などを社会に向けて公示するためです。
それらを保護した上で取引を円滑にするために定められている法制度として、「登記制度」というものがあります。

この「登記制度」に従って登記をすることによって、第三者に対して権利を主張することができたり、社会からの信用を得たりすることができるようになります。
登記には、不動産登記、商業登記、法人登記などいくつかの種類があるんです。
この記事では、家の売却に関係する「不動産登記」を取り上げていきたいと思います。

不動産登記とは

不動産登記とは、「物理的現況」と「権利関係」について、法務局に保管されている不動産に関しての記録です。

「物理的現況」とは、土地や建物などの不動産がどこにどのような状態で存在しているのかという情報で、「権利関係」とは、その不動産を誰が所有しているかといった情報になります。

その記録に変更がある場合は、原則、その不動産の所有者が申請を行い、その記録を書き換えて変更してもらう必要があります。

登記の手続きは所有者本人が行うものとされますが、実際は専門的な知識も必要になるため、資格を持っている代理人に依頼するのが一般的です。

不動産についての「物理的現況」についての登記業務は「土地家屋調査士」に依頼し、「権利関係の登記」に関しては「司法書士」に依頼して、登記業務をお願いすることになります。

不動産登記が必要になるタイミングは?

ここでは、不動産登記の種類とその不動産登記が必要となるタイミングについて説明します。
種類は様々ですが、特に重要な5つを取り上げて、解説します。

(1)表題登記

不動産に関しての登記記録の表題部を作成する登記です。
「表題部」とは、「土地表題部」と「建物表題部」の2つがあります。
それぞれ、「土地の所在地や地目、面積」などの土地に関する部分と、「建物の所在地や家屋番号(不動産登記法上の建物の番号)、構造、床面積」などの建物に関する部分で分けられて管理されます。
通常は、建物の新築時におこなう登記で、土地家屋調査士が不動産の物理的形状などを登記。

(2)所有権保存登記

表題登記が行われた後、その不動産の初めての所有権の登記として甲区に所有者情報を司法書士が登記します。
この所有権の登記を「所有権保存登記」と呼びます。
※「甲区」とは不動産の取引において、所有権に関する事項を記載した部分のことを指します。

(3)所有権移転登記

不動産の売買や相続、贈与などによって不動産の所有者が変わった際に行います。

(4)抵当権設定登記

住宅ローンを組んで不動産を購入した場合などに、お金を貸している金融機関に与えられる権利に抵当権というものがあります。
抵当権とは、住宅ローンの支払いが滞り、貸したお金を回収できなくなった場合、不動産を差し押さえて競売にかけることができ、買主が支払った代金から貸したお金を強制的に回収することができる権利のことです。
この抵当権を設定するための登記が「抵当権設定登記」となります。

(5)抵当権抹消登記

金融機関からお金を借り入れる際に、不動産を担保に設定された抵当権を不動産登記簿から抹消するための登記です。
住宅ローンを完済したときに行う手続きで、司法書士に依頼するか、自身で書類作成の上、管轄の法務局にて抹消手続きを行うようになります。

上記の5つが主な登記の種類になります。
法律上は、不動産売却を行っても所有権移転登記や抵当権抹消登記といった権利の登記は必ず行わなければならないということは定められていません。
法律上の義務はなくても、登記は自分の権利を守るために必要なものであるため、権利の所在によるトラブルを回避するために必ず登記は行うようにしましょう。

自宅を売却する際の登記費用はいくらかかる?

不動産登記には費用がかかります。
手続きを「自分で行うか」「司法書士へ依頼するか」のどちらかの手段を選択しましょう。
どちらの手段をとったとしても、「登録免許税」という税金が発生します。
これは、所有権を移動させるための登記や、住宅ローンを組んだ際の抵当権設定などを行うためにかかってくる税金です。
そして、司法書士へ依頼した場合は、司法書士への報酬の支払いも登記費用として必要でしょう。
不動産登記の手続きは非常に難しく、専門的な知識がある程度ないと満足に行うことができません。
そこで司法書士へ依頼をすることが多いのですが、その場合は司法書士に仕事の報酬を支払う必要があります。
これら、登記にかかる費用の全てを、売主が負担するということではありません。
一般的な不動産売買では、売主が負担するのは、「登録免許税」の中でも、「抵当権抹消登記」にかかる費用のみと言われています。
しかし、買主との交渉次第では、「所有権移転登記」にかかる費用も支払ってほしいと言われることもあるため、それぞれいくらくらいになるのかということを知っておくといいでしょう。

売主が負担する登記費用

まずは、売主が負担する「抵当権抹消登記」にかかる費用から算出します。
抵当権抹消登記にかかる費用の相場は、13000円から23000円です。

通常、住宅ローンを組んで、抵当権を設定するときには、土地と建物両方に抵当権が設定されます。
不動産1つにつき、1,000円の登録免許税がかかるため、「土地」と「建物」のそれぞれに1000円ずつかかります。

また、土地の登記が2つに分かれており、さらにその上に建物がある場合には、不動産の数は3個とみなされ3000円かかることに。
この登録免許税に加えて、登記事項証明書の発行も行うために、1200円かかります。
司法書士に手続きを依頼した場合に支払う報酬の相場は、10000円から20000円程度と言われています。
これらの合計から、相場は、13000円から23000円です。

買主が負担する登記費用

次に、買主が負担すると言われる「所有権移転登記」にかかる費用についてみていきましょう。
所有権移転登記にかかる費用ですが、抵当権抹消登記と異なり、土地や建物の評価額をベースに算出されます。

この記事では、一般的な自宅売却を想定して、以下の戸建をモデルとしていくらの登記費用がかかるのかを算出していきます。

上記のような条件であれば、相場としては、90万円から95万円程度です。

所有権移転登記の場合は、土地と建物で登記費用にかかる税率が異なるため、計算方法が異なります。
土地の場合であれば、「土地の価格」×1.5%で、登記費用は22.5万円。
建物の場合は、「建物の価格」×2.0%で、登記費用は60万円。
ここで注意するべきなのは、2022年の3月31日(令和5年)を境に、土地の登記費用の税率が変更されることが決まっています。
現在の1.5%から0.5%引き上げられ、建物と同じ2.0%となります。
登記変更の予定がある方は、この時期までに済ませておくと安く抑えることができるため、早めに対応されることがオススメ。
0.5%引き上がるだけで、1500万円の土地では、30万円の登記費用が必要になるため、7.5万円も増えてしまいますので注意しましょう。

参考)国税庁 No.7191 登録免許税の税額表
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm

そして、司法書士へ支払う報酬の相場は、平均で60,000円から100,000円程度です。
これらを合計すると、90万円から95万円程度になります。
決して安い金額ではありません。

一般的に、不動産業界では、商習慣として新しく所有権を取得する買主が負担することになっていますが、絶対にこうしなければならないとは決まっていません。
売主が全て負担したり、半分だけ負担したりという選択をとることで、他の売主よりも魅力的な条件に見えるため、その分売却しやすいという利点もあります。
登記費用をどのように負担するかは、売主と買主の話し合いで決めることができます。もし、不安であれば、売却の仲介をお願いしている不動産会社へ相談するようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。 本記事では、特に重要となる登記費用に関してのみ解説させていただきましたが、ある程度の知識や、情報収集が必要となるでしょう。
事前に知識を身につけ、準備をすることによって、少しでも出費を抑えたり、失敗を回避したりできます。
慎重に検討した上で、正しい判断ができるように知識を整理しておくことを心がけましょう。
そうはいっても、複雑で難しいこともたくさんあります。
そのときは専門家である不動産会社に相談することで、より多くの情報を提供してくれるでしょう。


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