自宅を売却すると、本籍地や住民票はどうなる?

目次

  1. 本籍地、住民票は変更しないといけない?
  2. 本籍地変更する手続きと注意点
  3. 住所変更する手続きと注意点
  4. まとめ

本籍地、住民票は変更しないといけない?

結論:自宅を売却しても、本籍地を移動してもしなくてもどっちでもよい。
住民票は、新しい住居に転入してから14日以内に住民票の変更をおこなわなければならない。

自分の本籍地が実家であると、売却する際に本籍地を移すべきなのかどうかと疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
どうも「本籍地」と「今の居住地」の区別がつかず、上手く理解できていないことに問題がありそうです。
まずは、それぞれの言葉の意味を説明します。
「本籍地」とは、日本人なら必ず持っている「戸籍」に記載された地名のことで、家族情報を管理するために設けられた場所を指します。

戸籍とは、日本人が出生してから死亡するまでの身分関係(出生、結婚、死亡、親族関係など)について、登録・公証するためのものです。
戸籍は、本籍地がある役所で管理されており、自宅を売却して引っ越さなければならなくなったとしても、変更する必要はありません。
もう一つの「今の居住地」とは、住民票に記載されている住所のことで、「住民の居住関係を公に証明するもの」です。

住民票の写しには、「氏名」「生年月日」「性別」「住所」「住民となった年月日」「届け出日および従前の住所」などの情報が記載されています。
引越しを行い、別の場所に住むとなると、「転居届」や「転出届」「転入届」などを市町村役場に提出して、変更する必要があります。
提出するまでの期間も決まっており、「新しい住居に転入してから14日以内」と決められているため、注意が必要です。

このように、本籍地と今の居住地というものは、意味が異なるため、それぞれが全く別の場所を指していてもなんの問題もありません。
例えば、本籍地が実家になっていて、その実家を売却するとしても本籍地をそのままにしておくことも可能になります。
しかし、他の誰かが住んでいる家をそのまま本籍地とするということに違和感を覚える方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、「本籍地を変更するための手続きと注意点」「引越しに伴う住民票の住所変更の手続きと注意点」について説明します。

本籍地を変更する手続きと注意点

本籍地は、自宅売却をした際、引っ越したとしても変更する必要はないとお伝えしました。
実際、本籍地は、どこに定めるべきという法律は存在していません。
一部の戸籍マニアの中には、皇居や甲子園を本籍地にしている人などもいます。
日本国内であれば戸籍を自由に定めることができるのです。
そのため、実家を本籍地としていても、実家を売却し、別の誰かがその家に住んだからといって変更する必要がありません。
特に気にならない方であれば、わざわざ変更する必要はないでしょう。
しかし、変更しないことによるデメリットもあります。
それは「戸籍が必要な時に、本籍地の役所へ戸籍をもらいにいくか、郵送してもらう必要がある」ということです。
戸籍が必要となる場合は以下のタイミングになります。

こういったタイミングで、戸籍が必要になると、わざわざ遠くの役所までもらいにいくか、郵送してもらわなければなりません。
すぐに手に入れることができないため、戸籍が必要な処理を行う場合は、戸籍の入手に時間がかかってしまうというデメリットがあります。 本籍地を引越し先の新しい住所へ変更してしまえば、その地域の役所へ行けば簡単に取得できるようになります。

では、本籍地を変更する手続きについて確認しましょう。流れとしては以下の通りです。

この2つを行えば、本籍地を変更することができます。
それぞれについて、詳しくみていきましょう。

(1)本籍地を変更するための書類を準備する

必要な書類の種類は以下になります。

「転籍届」には、「現在の本籍地」「新しい本籍地」「同じ戸籍にある人の名前と現住所」「届出人」を記載します。
現住所ではなく、現在の本籍地を記載しなければならない点に注意しましょう。
「同じ戸籍にある人の名前と現住所」には、届出人・配偶者など同じ戸籍にある人の名前と現住所を記載します。
正しい現住所が必要なので、例えば子供と一緒に住んでいないという場合には、その子供の現住所が必要になるので、あらかじめ確認しておきましょう。

「戸籍謄本」は、同じ市役所が管轄するエリアに戸籍を移動させる場合は不要です。
違うエリアへ転籍する場合は戸籍謄本が必要になります。

(2)準備した書類を役所へ提出する

転籍届を提出できる場所は、以下の3ヶ所になります。

住所変更する手続きと注意点

次に、住所変更を行うための手続きと注意点を見ていきましょう。
家を売却して引越す場合、住民票もあわせて変更しないといけません。
期限も決められており、「新しい住居に転入してから14日以内に住民票の変更をおこなわなければならない」と住民基本台帳法22条に定められています。
この手続きを行わないと、5万円以下の罰金を支払うことになると住民基本台帳法52条に定められています。

では、手続きの流れについて、解説していきます。
流れとしては、以下の通りです。

この流れの中で注意すべきポイントについて、詳しく解説していきます。

(1)旧住所の役所や役場で、転出届を提出する

現在の自治体と異なる住所へ引っ越しする場合は、旧居のある市区町村の役所で「転出届」を提出して住民票を移動する必要があります。
届け出が完了すると「転出証明書」を発行してもらえます。
これは新居への転居後に、新住所の役所や役場へ転入届を提出する際に必要なので大切に保管しましょう。

(2)旧住所の役所や役場で、印鑑登録の抹消

家を売るときに、売主が用意しておかないといけない書類の1つに、売却する家の住所を管轄している役所で発行した「印鑑証明書」があります。
家を売却する時に不動産の所有権移転の登記をおこなう「登記変更」をするために、「売却予定の住所で登録された発行から3ヶ月以内の印鑑証明書」が必要です。
これがないと、所有権移転登記などが行うことができません。
もし、家の売却よりも先に引っ越した場合、不動産売却をする際に売りたい住所と住民票に記載されている住所が違う状態になります。
転出(転居)届を出した後、旧住所の役所では印鑑証明書のデータも消去されているため、新しく発行できないため注意が必要です。
そのため、引っ越す前に「売却する不動産用の印鑑証明書」を1通発行しておきましょう。

(3)新住所の役所や役場で、転居届・転入届を提出する

他の市区町村から引っ越してきた場合は、新住所の市区町村の役所で「転入届」を提出します。
同じ市区町村内で引っ越しを行う場合は、「転居届」を新住所の市区町村の役所へ提出します。
提出する書類が異なるため、注意してください。
また、必ず引っ越してから14日以内に手続きするようにしましょう。
罰金を取られてしまいます。

(4)新住所の役所や役場で、国民年金、国民健康保険、マイナンバーの住所変更を行う

同一の市区町村内で引っ越した場合でも手続きが必要になります。
転居届・転出届の提出と同時に行うようにしましょう。

(5)新住所の役所や役場で、印鑑登録

他の市区町村へ引っ越してきた場合は、新住所の役所や役場で印鑑を登録しましょう。しかし、同一市区町村内で引っ越した場合、転居届を提出することにより、自動的に印鑑登録の住所も変更されるため、改めて登録する必要はありません。

まとめ

自宅を売却しても、本籍地を移動してもしなくてもどちらでも構いません。
ただし、引っ越しを行う際に本籍地を変えておくと戸籍謄本が必要な際に、わざわざ遠いところまでもらいに行かなくて済んだり、郵送で送ってもらう必要もありません。
急ぎで戸籍が必要となったが、取りに行く暇がないときには、近い方が便利でしょう。
1つ注意しなければいけないとすると、「死亡届」を出す場合には、出生してから死亡するまでのすべての戸籍が必要になります。
悲しい話ですが、親が亡くなってしまい、相続が発生した場合、相続人は亡くなった方の出生から死亡するまでの戸籍を全て揃える必要があります。 生まれてから死ぬまでずっと、本籍地を変更していなかったら、本籍のある役所に戸籍を取りに行けば済みます。
しかし、転籍を繰り返し、本籍地を変えてしまうと、戸籍があった役所全てから、戸籍を集めなければいけないので手間がかかってしまうというデメリットもあります。
また、住所変更は、引っ越しを行う際は必ず行いましょう。
さらに、新しい住居に転入してから14日以内に住民票の変更をおこなわなければなりません。
家を売却するにあたって、売却する家の住所を管轄している役所で発行した「印鑑証明書」が必要となります。
これがないと、所有権移転登記などが行うことができません。
もし、家の売却よりも先に引っ越す場合は、引っ越す前に、売却する不動産用に印鑑証明書を1通発行しておきましょう。
もし発行することを忘れてしまうと、法務局まで行って住所変更の登記をおこなわなければならないため、注意してください。


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