リースバック方式での自宅売却

目次

  1. リースバック方式での自宅売却は可能?
  2. リースバック方式のデメリット
  3. リバースモーゲージとは?
  4. リースバックとリバースモーゲージの相違点
  5. まとめ

リースバック方式での自宅売却は可能? 

 結論から言うと、可能です。まずリースバックとはどういったものかを説明しようと思います。これは、簡単に言うと、自宅を売却した後もそのままその家に住み続けることができるサービスのことです。現在「所有」している不動産を一旦不動産会社に売却した後、今度は「リース(賃貸)」という形で新しい所有者に毎月家賃を支払うことで、売却後も住み続けられる仕組みとなっております。通常の不動産売却だと、役所・会社への届け出を出す手間がかかってしまったり、新居の購入あるいは賃貸契約や引越しをする必要がでてしまうのですが、これをすることで、リースバック業者から貰う買取代金でローンの返済に当てられたりと、資金繰りが楽になる他、 引っ越しも避けることができ、さらには将来まとまった資金が手に入った際に再び買い戻すこともできます。競売にかけられる前に売却手続きをしてしまえば、物件売却情報が知られることもなく、会社や家族に知られず売却することができるのもポイントの1つです。他にも、今後は不動産会社の所有となるため、これまで払っていた固定資産税や修繕費を払う必要がなくなり、お金の負担を抑えられるようになる点、将来のことを考え、あらかじめ資産整理として不動産を現金化しておけば、節税にもなり、財産分与トラブルを避けることができる、といった相続対策ができる点も大きなメリットと言えます。なので、リースバック方式での自宅売却は、借金・ローンの返済が厳しいけれどせっかく苦労して購入した愛着のある自宅から離れたくない、と考える方にとってはむしろうってつけの手法となっております。存分に活用するのがおすすめです。
 しかし、もちろんこの手法も良いことだらけではございません。次項目では、そのデメリットについて触れていこうと思います。

リースバック方式のデメリット

 リースバック方式は、上手く活用すればとても良い手法ですが、よくわからずに活用すると時には大損をしてしまうこともあります。その注意点を4点説明しようと思います。  

 1点目は、売却価格が一般の相場より安くなってしまう恐れがある点です。物件にもよりますが、一般的には周辺相場の60〜90%程度になると考えられます。その理由としては、リースバック業者が賃料収入を得る投資用不動産として査定し、利回り重視で考えるためです。また、リースバック期間終了後の不動産市場に変化が生じている可能性もあるため、その損失回避も考慮した買取価格となります。

 2点目は、リース料が相場より高くなってしまうことが多い点です。リース料は家賃のことで、その目安としては売却価格の8〜10%程度と言われております。理由としては、これは周辺家賃相場から設定されるのではなく、あくまでリースバック業者の買取価格に対する利回りを考慮して設定されるからです。この価格は業者によって様々なので、損をしないためにも最低3社には査定をしてもらい、適正の会社を選択すると良いでしょう。

 3点目は、買戻し時に売却時より高くなる可能性が高い点です。これもあくまで物件にはよりますが、目安としては売却時の1.1〜1.3倍程度になります。理由としては、リースバック業者が営利団体で、リースバック時の売却価格が仕入れ値だとすると、買戻し時の売却価格は仕入れ値に利益を加えた売り出し値になるからです。

 4点目は、資産の名義・所有権に関しては、再び買い戻すまで変更になってしまう点です。リースバックをする際は不動産を売却することになるので、その所有権が第三者に移ることになります。ルールなどはその新しい所有者が作ることになり、自分は賃貸人という扱いになるのでその定められたルールを守る義務が生じることになります。もし、そのルールを守らなかったり、家賃を滞納したりしてしまうと、最悪契約解除になってしまう恐れがあるので十分に気をつけてください。それから、資産としてお子さんにご自宅を残したい、と考える方にとってはデメリットとなってしまうので注意が必要です。

 さて、このリースバックなのですが、よく似た意味で使用される言葉があります。それは、リバースモーゲージです。次の項目で、これについて説明しようと思います。

リバースモーゲージとは?

 リースバックと似た意味でよく使われるリバースモーゲージ、ではこれは一体どのようなものなのでしょうか?リバースモーゲージとは、自宅を担保に生活資金を借入れし、自らの持ち家に継続して住み続け、借入人が死亡したときに担保となっていた不動産を処分し、借入金を返済する仕組みです。いわば、自宅を担保にそこに住み続けながら融資を受けるシニア層向けのローンです。言葉の意味的には、「リバース」=逆、「モーゲージ」=抵当・抵当権です。一般的に住宅ローンは、一括で受け取った融資額を毎月返済していき、最終的に借入残高がなくなるものであるが、リバースモーゲージに関しては、毎月、または一括で仕入れた分の残高をまとめて最後に返済する仕組み、となっております。これは、各都道府県の社会福祉協議会や金融機関が取り扱いを行っております。どこのリバースモーゲージを利用するかによって、借入金の使途や貸付限度額、対象となる物件が異なるのです。これを取り扱う銀行などの金融機関は年々増え、自宅を有効活用し自宅を手放すことなく、現金を確保できるので、年金生活で収入の少ない高齢者に支持されています。
リバースモーゲージを利用することで、老後資金を確保することができ充実したセカンドライフを送ることができます。

これの主なメリットとしては、通常の住宅ローンは毎月の返済が元金+利息なのに対し、これにおいては利息のみなので、老後生活中の支出を減らすことができる点、住宅や土地を担保にして、自宅に居住中でも老後資金の借入が行える点、借入人が死亡した場合、配偶者が契約を引き継げるようにしている金融機関が多いので、配偶者の居住に対するリスクを減らすことができる点が挙げられ、デメリットとしては、推定相続人の同意が必要な点、使い道が限られる場合がある点、マンションは対象外となってしまう場合が多い点、などが挙げられます。 
 以上がリバースモーゲージの説明になります。では具体的にこれら2つはどのような違いがあるのでしょうか?次の項目で明らかにしようと思います。

リースバックとリバースモーゲージの相違点

 ここでは、リースバックとリバースモーゲージ、これら2つの違いを説明しようと思います。まず、所有権に関しては、リースバックでは買取業者に変更されてしまうのですが、リバースモーゲージではそのまま継続させることができます。次に、資金使途に関してです。リースバックでは自由と定められておりますが、リバースモーゲージでは、事業・投資資金は不可、といったような制限がかかってしまいます。さらに、住宅ローンの有無なども変わってきます。リースバックでは、抵当権などが設定されていたとしても利用可ですが、リバースモーゲージでは、抵当権が設定されていると利用できない点も重視しておくと良いでしょう。それから、契約終了後において、リースバックなら再度購入可能なのに対し、リバースモーゲージでは契約終了後あるいは死亡後に売却または相続人による一括返済をする必要があります。また、月々の費用にもその違いが見られますリースバックでは、賃料を支払いますが、リバースモーゲージでは、利息を支払えば大丈夫です。あと、年齢に関しても違いが見られます。リバースモーゲージの利用には年齢制限があり、多くの金融機関が50歳以上としています。「国が行うリバースモーゲージ」として知られる社会福祉協議会(以下社協)の「不動産担保型生活資金」は、65歳以上が対象です。一方リースバックの利用では年齢制限はありません。他にも、現金受け取り方法・対象物件や、そもそもの仕組み、など多くの相違点が見られます。

まとめ

 リースバックでの自宅売却は、ローンの返済が厳しいが、今の家に住み続けたい人や、家の維持管理維持管理から自由になりたい、と考える人にとっては非常におすすめです。家やマンションを所有していると、維持費はかなりの額になります。修繕のたびに業者を呼んだり、自分で修繕したりといったことがおっくうな人もいらっしゃると思います。そういった、面倒な維持管理から自由になりたいという人にピッタリの手法となっております。他にも、事業や投資のために資金を活用したい人、高齢者住宅への住み替えのためにまとまったお金が欲しい人もリースバックには向いております。しかし、これには所有権(名義)に関しては買取業者に映ってしまう点や、お願いするリースバック業者の選択を 誤ってしまうと、売却価格が一般の相場より低くなってしまったり、リース料(家賃)が一般価格より高くなってしまう恐れもあるのでおおいに注意する必要がございます。似た意味で使用される、リバースモーデージですが、これは簡単に言うと、自宅を担保にしてお金を借り入れ、死亡後または契約期間終了後に自宅を売却して一括返済する方法、いわば高齢者向けの貸付制度なのです。これは、シニアとなる夫婦が自宅に長く住んでいくために、大規模なバリアフリー工事を考えている人におすすめです。通常のローンが組めない年齢でも、リバースモーゲージであればまとまった現金を調達できます。さらに、年金収入に少しのプラスで安心を得たい人にもこちらは向いております。これの主な注意点は、年齢・所得などの条件が厳しく活用しにくい、といったところです。
 リースバックにもリバースモーゲージにもそれぞれ特徴や条件、メリット、デメリットがあります。それらを理解した上で、自分に向いている方を選んでいきましょう。


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