【わかりやすい】借地権の売却利益には特別控除を受けられるのか?

目次

  1. 借地権の売却には特別控除はあるのか?
  2. 借地権の売却方法
  3. 借地権の譲渡所得
  4. 借地権売却に関する特別控除
  5. 控除特例を受けるには
  6. 控除特例に関しては、税理士に相談しよう!
  7. まとめ

借地権の売却には特別控除はあるのか?

みなさんは「借地権」について聞いたことがありますか。借地権とは、土地の保有者から借りた土地を自由な用途に使える権利です。この借地権は、地主から許可を得られれば売却することができます。早急に資金が必要になったり、土地が不要になったりした場合は、借地権の売却を検討するかもしれません。しかし、借地を売却するためには様々な費用がかかります。支出が大きくなってしまうと、せっかく売却できても実質の利益が減ってしまうでしょう。何か特別控除のような仕組みはないのでしょうか。今回は、借地権売却の利益に対する特別控除はあるのかについて説明していきます。

借地権の売却方法

借地権を売却するには、まず地主に許可を取らないといけません。それは、その土地を保有しているのは地主であり、借地人はその土地を借りているに過ぎないからです。地主からの許可が降りたら、不動産会社に借地権の売却について相談します。借地権の売却には、知識や経験が必要です。不動産会社の中でも、借地権の売却実績が豊富な会社を選び、相談に行きましょう。不動産会社では、まず借地の査定を依頼します。査定をすることで借地の価値を算出し、売却する際につける価格を決めるのです。査定には、机上査定と現地調査の二段階があります。

査定結果に納得したら、実際に借地権の売却手続きを進めます。地主や買い手と条件を決めていきます。その際の交渉は難航しがちなので、当事者同士だけで交渉するのではなく、不動産会社に仲介役を依頼して進めていきましょう。条件が決まったら、地主とは譲渡承諾書を、借地人とは売買契約書を締結します。そして代金のやり取りや不動産の引き渡しを行えば、全ての手続きは終了です。
借地権の売却はこのような流れで行われていきます。

借地権の譲渡所得

譲渡所得とは何か

借地権を売却すると、売り手は譲渡所得を得ることになります。譲渡所得とは、資産を売却することで得られる所得のことをいいます。その場合の資産とは、土地や建物だけではなく、株式や会員権のようなものも含まれます。つまり、借地権を売却した場合にも譲渡所得を得ることになります。この譲渡所得を得ると、その金額に対して「譲渡所得税」という税金がかかります。譲渡所得税とは、不動産を売却した際にかかる所得税と住民税の総称です。この譲渡所得税がかかるのは、不動産を売却したことで利益を得られた場合のみです。そのため、もし売却益が出ない場合には譲渡所得税はかかりません。

譲渡所得の計算方法

譲渡所得税がいくらになるのかを知るためには、まずは譲渡所得を計算しなければなりません。譲渡所得は、「借地権の売却価格―(借地権を購入するためにかかった金額+借地権を売却するためにかかった諸費用)―特別控除」という式で計算します。この式を解いた結果、利益があれば譲渡所得税を支払うことになります。

譲渡所得税の税率

譲渡所得税の税率は、その借地権を持っていた期間がどれくらいなのかによって異なります。所有期間が5年未満の場合は、所得税が30%、住民税が9%かかります。つまり、譲渡所得税はその合計で39%かかることになります。また、借地権を所有していた期間が5年以上の場合は、所得税は15%、住民税は5%かかります。そして、譲渡所得税の税率は20%ということになるのです。

借地権売却に関する特別控除

不動産を売却したときには、印紙税や譲渡所得税などの税金がかかります。もしそれらの税金が高額だと、せっかくの売却益が減ってしまって損した気分になってしまいます。しかし、不動産を売却したときには特別控除を受けられる例があります。どのような税額控除を受けられるのかを探すことは非常に大切です。ここからは、どのような特別控除があるのかについて説明していきます。

譲渡益が出た場合

借地権を売却して譲渡所得がプラスになった場合、「3,000万円特別控除」という特例を受けられます。この特例は、譲渡所得が3,000万円までは譲渡所得税がかからなくなるという特例です。

しかし、この特例を受けるにはいくつかの要件があります。

まず、この特例はマイホームを売る場合でないと適応されません。しかし、マイホームであっても、元々はそこに住んでいたけれど最近はすまなくなってしまったという場合や、一時的にしか家屋として利用していなかったという場合にはこの控除は適応できません。そうしないと、特別控除を受けるために一時的に入居するという人が出てきてしまうかもしれないからです。

つまり、借地の上に建っているのがマイホームではなく、事業用の施設が建っている場合や、建物をすでに解体して更地にしてしまった場合は、この控除を利用できないことがあります。しかし、そのような借地でも、居住用財産の売却として認めてもらうための方法があります。それは、建物を解体してから1年以内に売却するか、居住しなくなってから3年以内に売却するという方法です。そうすれば、3,000万円特別控除が適用されます。

また、この控除は3年に1度しか利用できません。そのため、前年や前前年にこの控除を受けてしまっている場合は、借地がどのような不動産であるかにかかわらず控除を受けることができません。

また、借地権を売却し、3,000万円特別控除を受けるには確定申告が必要です。忘れずに手続きを行いましょう。

譲渡損失が出た場合

借地を売ったことで譲渡損益が出た場合は、ほかの所得と損益通算することができます。例えば、1,000万円で購入した借地権を500万円売却した場合、500万円の損失が出たということになります。そのときには、他の所得からその500万円分を控除することができるのです。

しかし、この特例は、マイホームにしか適応されず、さらにその所有期間は5年を超えていないといけません。

譲渡損失が出る場合とは、先ほど紹介した「借地権の売却価格―(借地権を購入するためにかかった金額+借地権を売却するためにかかった諸費用)―特別控除」という式を計算して、マイナスになる場合のことをいいます。つまり、借地を売却するためにかかる諸費用が、借地権の売却額を上回る場合です。

控除特例を受けるには

確定申告が必要!

借地権を売却したら、特別控除を受けられるということがわかりました。しかし、そのためには確定申告が必要な場合があります。それは、借地権の売却後に利益が出た場合です。例えば、借地権を売却して1,000万円の利益を得たならば、その1,000万円が課税対象になるので、確定申告をしなければなりません。

一方、借地権を売却しても、売却のための諸費用の方が多くて利益が出なかった場合には、確定申告は必要ありません。

確定申告のための手続きとは

まずは必要な書類を準備します。確定申告のためには本人確認書類として、マイナンバーカードが必要です。または、住民票に加えて保険証、運転免許証、パスポート、在留カードのうちの一つを用意します。もし、過去に確定申告をしたことがあるならば、利用者識別番号がわかる書類も必要になります。その他に、収入や所得控除に関する書類として、その年の給与所得または公的年金等の源泉徴収票を手元に準備しておきます。

書類が完成したら、その書類を提出して確定申告手続きを取ります。一つ目の方法は自分で税務署に持ち込むという方法です。この場合、確定申告期間中の2月15日〜3月15日は会場が混雑するので、気をつけましょう。二つ目に郵送で提出するという方法もあります。しかしこの場合、誰かのチェックを得る前に提出することになるので、書類に間違いがあっても訂正できないというデメリットがあります。三つ目に、e-Taxというインターネットサービスを利用するという方法があります。この方法では、確定申告書を税務署へ取りに行く手間がかからないうえに、時間や場所にとらわれず手続きを行えるので、とても便利です。しかし、この方法でも誰かに事前確認を依頼することができません。これらのうち、どの方法を取るかは申請者の自由です。

借地権売却の際の確定申告について詳しくはこちらを参照してください。
借地権を売却したら確定申告が必要?!税金はいくらかかるのか?

控除特例に関しては、税理士に相談しよう!

借地権のみならず、不動産を売却するためには、様々な税金を支払うことになります。その税金がいくらになるのか、できるだけお得にするにはどうしたらよいのかということを自分で調べるのはとても重要です。しかし、税金に関する制度を知り尽くすのは困難です。それは、関係する制度がたくさんあるうえに、申請の方法はかなり複雑だからです。さらに、制度はすぐに変わってしまうことがあります。税金について困ったら、税理士などに相談してみましょう。税理士は税金に関する専門家なので、的確なアドバイスをもらうことができるでしょう。

まとめ

今回は、借地権売却の利益に対する特別控除のようなものがあるのかについて解説してきました。借地権を売却した際には、条件を満たせば特例を受けることが可能です。例えば、借地権を売却して利益が出たときには、3,000万円特別控除という特例を受けることができます。しかし、そのためには確定申告が必要になるので、忘れずに手続きする必要があります。また、借地権を売却して損失が出た場合にも、損益通算によって控除を受けられます。
少しでも税金面で得をするために、どのような特例控除の制度があるのかを自分でも調べてみましょう。もし自分で調べるのは難しいと感じたときは、税理士などの専門家に相談して専門的なアドバイスをもらうとよいです。


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