【必読】借地権を売却するには地主の許可や承諾料が必要なのか?

目次

  1. 借地権を売却するには?
  2. 「地上権」と「賃借権」とは?
  3. 借地権の売却には許可が必要なのか?
  4. 地主に承諾料を支払うのか?
  5. 借地権を売却する流れ
  6. まとめ

借地権を売却するには?

借地権とは、地主の土地を借りて、その土地を自由に利用してよいとする権利です。借地権は売買することができます。しかし、そのためには地主に許可を取る必要があるのでしょうか。今回は、借地権を売却する際に地主の承諾が必要となるのか、またそのために費用を支払う必要があるのかどうかについて説明していきます。

「地上権」と「賃借権」とは?

「地上権」と「賃借権」とは何か

「借地権」とは、地主が保有している土地を借りて、その土地を利用するための権利のことでした。借地権を持っていれば、その土地に自由に建物を建てたりすることが可能です。例えば、借地に戸建て住宅を建設して住んだり、駐車場を作って利用したりすることができるのです。
その借地権は、さらに二つに分けられます。それは、「地上権」と「賃借権」というものです。
「地上権」は「物件」といって、物を支配できる権利です。例えば、地上権を設定して太陽光発電パネルを設置するといったケースもあります。
「貸借権」は「債権」であり、買い手が貸し手に対して権利を行使するための権利です。

「地上権」と「賃借権」の違い

地上権と貸借権は類似しているように思えますが、登記の義務、抵当権の設置、地主の許可、存続期間などの点において違いがあります。
まず、地上権には登記の義務があり、抵当権を設定することも可能です。地上権を持っている不動産を譲渡したり転貸したりする際には地主の許可などは不要です。また、担保として利用することもでき、地上権は最短で30年間存続します。
一方、貸借権は登記する義務がなく、抵当権を設定することはできません。譲渡したり転貸したりする際には地主の許可が必要です。担保として利用することはできず、存続期間も貸借権は20年までというような制約があります。
地上権と貸借権にはこのような違いがあります。つまり、地上権の方が貸借権よりも土地に対する権利が強いということがわかります。
借地権を設定するとき、地上権と賃借権のどちらにするのかは、地主と借地人で話し合って決めます。一般的に、建物を建てる目的で土地を借りる場合は、貸借権を利用する場合が多いです。それは、地上権は地主にとって不利な面が多く、地主に認めてもらえないからです。

借地権の売却には許可が必要なのか?

借地権は売買することができるのですが、その際には借地人の判断でできるのでしょうか。それとも、誰かの許可を取らなければならないのでしょうか。それは、売却する借地権が地上権なのか賃借権なのかによって変わります。地上権の場合は地主の許可がなくても売却できますが、賃借権の場合は地主の許可が必要になります。これは民法で規定されている決まりです。もし許可を取らずに売却を進めてしまうと、契約を解除されて借地権を失ってしまうことになるので注意しましょう。

地主に承諾料を支払うのか?

承諾料とは

借地権を売却するためには何か費用がかかるのでしょうか。実は、場合によって「承諾料」という費用がかかることがあります。承諾料とは、借地の売却を地主に承諾してもらうために支払う費用です。
地主は本来、借地人から地代を受け取ることができるのに、借地を売却されてしまうと地代収入がなくなってしまいます。そのため、多くの場合地主は借地の売却に積極的ではありません。承諾料とはそのような地主を説得するための費用です。また、もし新たな買い手がついたとしても、その買い手が善良で、しっかりと地代を支払ってくれるという保証はありません。承諾料には、そのような地主の不安に対する代償としての役割もあります。さらに、承諾料は「名義書換料」や「名義変更料」とも言われており、単純に売却による名義変更のための費用を賄うための費用でもあります。

承諾料はどのような場合にかかるのか

借地権を売却したときには、承諾料がかかる場合とかからない場合があります。それは、借地権が地上権なのか貸借権なのかによって異なります。地上権を売却する際には承諾料はかかりません。しかし、貸借権を売却する際には承諾料の支払いが必要になります。
つまり、地上権を売却する場合には、地主の許可が不要なので承諾料も不要になります。一方、賃借権の場合は地主の許可が必要であり、承諾料を支払わなければならないのです。

承諾料はいくらになるのか

承諾料は法律などで定められているわけではなく、その金額は地主と売り手で相談して決めることになります。借地人はできるだけ承諾料を抑えたいと考えるでしょう。しかし、地主はできるだけ多くの承諾料を受け取りたいはずです。承諾料が安いと感じられてしまうと、地主は借地権の売却を承諾してくれないことがあります。このように、承諾料の金額に関する交渉はとても難しいです。もし交渉に自信がない場合や、交渉していったけれどうまくいかないという場合は不動産会社に仲介役を依頼するとよいでしょう。不動産会社は不動産売買のプロフェッショナルです。専門知識を持ち合わせており、交渉にも慣れているので、話し合いがうまく進むことでしょう。

借地権を売却する流れ

それでは、借地権を売るときの流れを紹介します。

不動産会社を選ぶ

最初に、借地権を買取または仲介してもらう不動産会社を選びます。不動産会社を選ぶ段階は特に大事です。それは、不動産会社の力量によって売買の条件が大きく異なるからです。力量のある不動産会社であれば、よりよい条件で、より早く買い手を探してくれます。特に、借地権の売買は一般的な住宅などを売るのとは異なり、特別な知識や経験が必要になります。借地権を売るためには地主に許可を取らなければならず、そのための交渉を不動産会社に依頼することがあります。そのような交渉は簡単ではないため、経験がある不動産会社に仲介役をやってもらうことが重要なのです。その不動産会社が借地買取に長けているかどうかは、会社のホームページを見ればわかることが多いです。

地主から借地権売却の承諾を得る

不動産会社を決めたら、地主から借地権売却の許可をもらいます。せっかく不動産会社を見つけても、地主からの許可がなければ借地権を売却することはできません。だからといって、地主の許可なく勝手に売却を進めるのはやめましょう。それは、地主に相談せずに不動産会社とのやり取りを始めてしまうことは民法違反にあたります。中には借地を査定するだけで地主との関係が悪化するというケースもあります。借地権を売却したくなったら必ず地主に相談し、交渉が不安ならば不動産会社に仲介を依頼してみましょう。

借地を査定する

地主が借地権の売却を承諾してくれたら、売却のためにまず査定を行います。査定とは、借地につける価格を算出することです。査定は不動産会社に依頼して、机上査定と現地調査を行うことになります。

借地権の売却ではあまり高い査定額は出ないことが多いです。それは、借地権は権利の問題で扱いが難しく、一般的な不動産よりも買い手がつきづらいからです。査定を受ける際には、高額結果は出ないことを覚悟した上で臨みましょう。もし査定結果に不満や疑問がある場合は、査定を担当してくれた不動産会社に査定の根拠を尋ねてみましょう。なぜそのような査定額になったのかを説明してくれない場合や、説明を濁される場合は、その不動産会社は優良ではない可能性があります。他に、査定を行ってくれるまでの対応なども考慮して、できるだけ自分に合う不動産会社を探しましょう。

契約内容を決定し、地主に承諾料を支払う

最後に、査定結果に基づいて借地を売却する条件を決定します。その際は、地主に支払う承諾料なども交渉して決めます。地主との交渉が無事に終わったら、地主とは譲渡承諾書を、借地権の買い手とは売買契約書を締結します。
借地権の売り手には、いくつかやらなければならないことがあります。まず、買い手に対して重要事項説明を行います。重要事項説明とは、不動産取引に関する契約を結ぶ前に、契約内容について買い手に対して説明することです。売り手には、買い手に契約内容を理解させたうえで契約を結ばなければならないという義務があるのです。
次に、地主に対して承諾料を支払います。承諾料の金額は地主と相談して決めます。
これらの手続きを全て自分で行うのは難しいので、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。不動産会社に依頼すれば、地主との交渉や買い手探し、契約書の作成など、さまざまな面でサポートしてくれます。その分仲介手数料はかかってしまいますが、手数料を支払ってでも不動産会社に依頼した方が、売買の手続きが楽になります。

まとめ

今回は、借地権を売却する際に地主の承諾が必要となるのか、また、そのために費用を支払う必要があるのかどうかについて解説してきました。
借地権とは、地主の土地を借りて、その土地を利用してよいとする権利のことです。この借地権は「地上権」と「賃借権」の二つに分けられ、そのどちらかによって売却のときに地主の許可がいるか、承諾料がいるかが異なります。地上権を売却する際には、地主の許可は不要であり、承諾料も不要です。一方、賃借権を売却するには地主の許可が必要になり、そのため承諾料も必要になります。借地権を売却する際にはこのことを理解して売却を進めましょう。


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