リースバックした物件は第三者に転貸できる?気になる再リースについても解説します!

目次

  1. リースバックとは
  2. リースバックした物件は第三者に転貸できるのか
  3. 転リースができるケース
  4. メリットとデメリット
  5. まとめ

リースバックとは

リースバックとは、自身で所有している物件を一度売却し、売却後も賃貸物件として契約することで、まとまった資金を手に入れながら、ずっと自宅に住み続けることができる仕組みの事です。正式名称はセール・アンド・リースバックと呼ばれ、戸建ての個人宅だけではなく、マンションや事務所、店舗なども対象になります。個人・法人問わず利用することが可能で、売却資金の使用用途も全く制限はないため、老後の生活のための資金調達や、経営が厳しくなった中小企業などでも利用されるケースが増えています。

一般的な不動産売却の場合、仲介に入る不動産会社は、買い手を探すために広告を出したり、看板を立てたりするため、売却することを周囲や近所の方に知られてしまうケースがあります。ですがリースバックの場合は、不動産会社や投資会社に対して直接売却するため、不動産売却に関する情報が公開されることはありません。しかも、売却した後もずっと同じ家に住み続けるので、周囲に売却したことが知られてしまうことはありません。

また、リースバックには買戻し制度があります。不動産業者によって条件は異なりますが、手放したときの売却金額に応じて、決められた金額で物件を買い戻すことが可能です。資金を調達して経済的な課題を解決した後、数年後に落ち着いてからマイホームを再度自分のものにする、ということができます。

リースバックした物件は第三者に転貸できるのか

リースバックした物件は、買い手である不動産会社が持ち主になりますが、第三者に対して物件を転貸することができます。この仕組みのことを「転リース」と呼びます。この転リースは、民法612条の転貸借契約に該当しており、法的に定められている制度です。

しかし、この転貸借契約は民法において制限されているため、自由に契約を交わすことができるわけではありません。民法612条では、「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。」と定められており、貸主であるリース会社や不動産会社の承諾を事前に得なければいけないことになっています。

リースバックした物件を第三者に貸し出す「転リース」は、転貸借契約にあたるため、事前に事業者の承認がなければ違法になってしまいます。勝手に又貸ししてしまうと、様々なトラブルにつながる恐れがあるので、きちんと理解した上で検討しなければいけません。

転リースが認められるケース

このように、きちんと法律を理解した上で進めなければ、あらゆるトラブルが発生してしまう恐れのある転リースですが、どのような場合に行うことができるのでしょうか。その事例をいくつかご紹介します。

リースバックを行う事業者が転リースを認めている

リースバックを行っている事業者はいくつも存在しますが、転リースを許可しているかどうかは、事業者によって異なります。居住状況などを考慮して、転リースを認めてくれる事業者もあれば、一切転リースを認めていない会社もあるようです。
又貸しともいえる転リースは、リースバック事業者からするとかなり大きいリスクになりますので、慎重な判断をするリースバック業者が多いです。

転リースを行う前提でリースバックを契約するケース

リースバックは戸建ての自宅だけではなく、投資用不動産も対象になります。例えばマンションやアパートなどの投資物件をリースバックで売却すると、その物件自体の所有権はリースバック業者に移りますが、契約内容によっては、その物件の収益権は元の所有者に残せるというケースがあります。物件を売却した後は、リースバック業者にリース料を支払いながら、物件は入居した人に転リースし、家賃で収益を上げることができます。
こういった条件で投資用物件をリースバックで売却する際には、事前に転リースが認められるという内容の契約を締結しなければいけません。

また、気を付けなければいけない点として、投資用の物件をリースバックする際には、収益計算が合うかどうか確認しなければいけません。仮に入居者が決まらずに空き家状態が続いた場合、家賃収入がなくなります。しかし、リースバック業者に対するリース料の支払いは継続的に行わなければいけないため、全体でみると収益が赤字になってしまうケースもあります。安定したキャッシュフローになるかどうか、長期的な目線で検討することがポイントです。

転リースのメリットとデメリット

転リースのメリット

リースバック事業者との契約、入居者の確保に問題ないのであれば、転リースすることで得られる家賃収入は、大きなメリットと言えるでしょう。リース料として、毎月リースバック事業者に支払っている金額よりも、入居者から得られる家賃収入の金額が上回っていれば、何の手出しもする必要なく、売却による手元資金の確保と、家賃収入の黒字化が期待できます。もともと空き家率が少ない投資用物件をお持ちの場合や、安定して黒字化できている物件をお持ちの場合は、リースバックによる売却でまさに一石二鳥の状態をつくる事ができるかもしれません。

転リースのデメリット

反対に、空き家率が多い状態が続いてしまったり、投資用物件として継続した家賃収入が得られない場合は、リースバック業者に対するリース料の支払いが家賃収入を超えてしまいます。こうなると収益計算はどうしても赤字の状態となるため、投資目的であればよい結果とは言えません。

また、転リースの場合は権利関係が複雑になってしまい、トラブルが生まれやすくなります。例えば、入居者が家賃を滞納してしまった場合や、建物を破損してしまった場合などにおいて、転リースを行った転貸人がどこまで責任を負うのかという問題が挙げられます。リースバック事業者との賃貸借契約、入居者との転貸借契約と、それぞれの契約が個別に存在していて、なおかつ相互に関連しています。このような三角関係は、権利関係がとても複雑になり、様々な問題の原因となる場合がありますので、注意が必要です。

まとめ

いかがだったでしょうか。リースバックで売却した物件は、第三者に対して転リースすることが可能で、家賃収入が毎月のリース料を上回れば、黒字のまま資金確保が可能になります。しかし、事前にリースバック業者との契約で転貸借が可能かどうか、照らし合わせながら進めていく必要があります。うまくこの仕組みを使えればかなり大きいメリットになりますので、投資用物件でリースバックをお考えの方は一度前向きに検討してみるのもいいかもしれません。


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