株やFXなどの投資は、資産家や高所得者にしか縁がないと考える人が多いようです。
しかし大幅な昇給の見通しが立たない今、学ぶべきは投資です。
一般の勤め人にとって、現状では将来に多くの不安を感じているでしょう。
国も会社も当てにならないのであれば、自らの力でどうにかしなければと、誰もが考えていることす。
とはいえ、投資するような資金がない場合は、どうしたら良いのでしょうか。
少額でも無理なく始められる投資について、考えていきます。
目次
「まとまったお金がなければ投資はできない」「素人が儲けるのは無理」
投資にはそのようなイメージがあるかもしれません。
確かにマスコミで目にする「デイトレーディング」などは、数百万、数千万円の売買を行ないます。
一夜にして多額な利益を上げる一方で、大損害も発生します。
こうした短期間で利益を上げるための「投機」的な性格を持つ金融商品は、プロの投資家でも常に危険が付きまといます。このため、「投資には生活費とは別の資金がなければならない」と言われるのです。
生活費ギリギリの中から捻出するようなお金は、短期的な投資には向きません。
しかし、長期的な投資であれば、少しずつ積み重ねて将来的な資産形成につなげられます。
この場合の考え方としては、「失っても生活が狂わない程度のお金」を投資に向ける、ということではありません。
「投資したお金を確実に増やす」これが大前提です。
不動産投資というと、アパート経営など相当額の資金が必要と思われがちですが、最近サラリーマンに人気なのが区分マンション投資です。
区分マンションとは、マンション1棟分ではなく、ワンフロアや1部屋など一部分を区切って販売されているものを指します。億単位の資金が必要な1棟丸ごととは異なり、ばら売りのワンルーム投資はかなり現実味があります。
中古物件ならば300万円程度から。首都圏、地方での差はありますがまったく手の届かない話ではありません。
家賃収入でローンを支払うことを考えれば、比較的少額で始められる投資です。
不動産投資は、ある程度の利回りが確実でベースとなる部分は将来的に売却も可能です。
そういった意味では債券投資に近いとも言えます。区分マンション投資であれば、サラリーマンの給与範囲内でも十分射程に入れられるでしょう。
区分マンション投資を目指すに当たっては、重要となるのが物件選びです。
利回りとしては、インカムゲインが欲しい不動産投資については利回りをしっかりとチェックしましょう。
不動産投資については必ずしも利回りだけが目的とされない場合もあります。
税金対策や将来の年金代わり、いざという時の保険的な役割を含めて、既に海外では若いうちから不動産を所有するという考え方が一般的です。
そうした場合には、税制的に有利となり、耐久年数も長期にわたる新築物件を検討することをオススメします。
利回りの計算方法は、
利回り=年間家賃収入÷不動産購入額
補修積立費など必要経費を加え、実質ベースで考えることが必要です。
購入額をどれくらいまで引き下げられれば、理想に近づくか周到な計算が求められます。
区分マンション投資は、空き部屋になれば利益にならないため、「空室保証」を利用したり、購入に際しては十分に下検分を行ない、周囲環境を確認しておきましょう。
また地域情報は、不動産投資の生命線です。病院移転や公共施設の建設など、マンション投資に関連しそうな話題への感度を高めておきます。
現地に足を運び、エリアの発展性など予測してください。物件そのものについては、昭和56年以降の新耐震基準に従っているなどの要点は外さないように気をつけましょう。
例えば、年収が200万でも300万でもその気になれば投資は始められます。
もちろん少しでもリスクを押さえて安心して投資を行いたいものです。
前述の通り、高所得者でなくとも投資が可能となり税金対策や将来の年金代わりにもなる不動産投資に加え、商材の異なる投資もあわせて行うことで、リスク分散が可能となります。
少額からでも投資可能な商品に次のようなものがあります。
・プチ株・ミニ株(単元未満株)
・ETF(上場投資信託)
・投資信託
・個人向け国債
単元未満株は、1株単位で売買できる制度です。株取引は通常、100株・1000株単位で売買されますが、単元未満株制度を利用すれば1,000円からでも株が買えます。
手数料は多少割高になりますが、複数の銘柄に少しずつ資金を振り分けるという事も可能です。
ETF(上場投資信託)も1、2万円程度からの少額投資ができます。
「株価指数連動型上場投資信託」という正式名称で、通常の個別銘柄ではなく東証1部全体に投資するイメージです。
個別銘柄が良くわからないけれど、株を始めたいという場合にはリスクが低いのでお勧めです。
投資信託は、最低ライン500円から積立開始ができます。
一度始めてしまえば、ほとんど手をかけることもなく少しずつ積み上がっていきます。
元本割れのリスクを回避したいという人、お小遣い程度しか余裕がないという人でも安心して着手できます。
個人向け国債もリスクが低いことで人気があります。
こちらも1万円からの購入が可能です。しかし、途中解約のペナルティや銀行金利との差が感じられない現状を考えると、ややうま味の少ない商品とも言えます。
ここで挙げた金融商品の中から初心者でも取り組みやすい投資方法について、さらに詳しくみていきましょう。
投資は高所得者だけのものではありません。
低・中所得者こそ資産形成のための投資が必要です。
生活レベルに合わせ、数千円からコツコツと継続し、知識が増えてきたら少しずつ投資へ回す金額を上げていきます。
さらに少額でも不動産投資に着手できる不動産投資ローンの利用などは、検討する価値があります。
投資はひとつに集中するよりも、多くの手法で行なうことでリスク分散が可能となります。
将来を見据えた長期的な投資として不動産投資にチャレンジすることとあわせて、上記のような投資方法も参考にして決して短期に急ぐことなく、長い目で焦らずに確実に成果を積み上げていきましょう。